■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】 一人でも多くの命を助けたい。町工場から医療機器開発へ 8801

 

 

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■ 一人でも多くの命を助けたい。町工場から医療機器開発へ 8801

 東海メディカルプロダクツは、愛知県春日井市に本社を置く医療機器メーカーだ。1987年に心筋梗塞や狭心症などの患者の心臓の動きをサポートするIABPバルーンカテーテルの開発に日本で初めて成功した。

 

 IABP(Intra Aortic Balloon Pumping:大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルとは、急性心筋梗塞などで弱った心臓のポンプ機能を一時的に補助する医療器具のこと。バルーン機能付きの柔らかい管を足の付け根あたりの動脈から入れ、心臓付近の大動脈内でバルーンを膨らまして心臓に血液を送りやすくし、次に縮ませて心臓から全身に血液を送り出しやすくする。開胸手術なしで心臓のサポートができるので患者の負担が小さい。同社はこのIABPを中心に、狭心症・心筋梗塞の冠動脈狭窄の治療を行うPTCAバルーンカテーテルや狭窄した血管を治療するPTAバルーンカテーテルなどを製造している。

 

 1968年、当時プラスチック樹脂の加工会社・東海高分子化学を経営していた筒井宣政夫妻が授かった次女には重度の先天性心疾患があった。夫妻は手術費用として約2000万円を工面して国内外の病院を回ったが、手術は不可能と宣告される。筒井氏は次女を救いたい一心で人工心臓の開発を志し、1981年に同社を設立。医学の基礎知識がないため独学で試行錯誤し、動物実験までこぎつけたものの、多額の費用がかかるため人工心臓の開発は頓挫してしまう。

 

 あきらめきれない筒井氏が次に着手したのがIABPバルーンカテーテルの開発だ。紆余曲折の末、医療機関の協力を得て日本人の体格に合った機能性と強度を持つカテーテルの開発に成功し、販売を開始したのは1989年12月。それを見届けて次女は1991年に23歳で他界したが、日本人工臓器学会と共同で次女の名を冠した研究助成制度「Yoshimi Memorial T.M.P. Grant」を1996年に創設して先端医療機器の研究を支援している。

 

 同社の企業理念は「一人でも多くの生命を救いたい」。利益の追求より顧客サービスを、効率より安全を優先し、できるだけ患者の負担が少ない医療機器の開発を心がけている。開発が絶望的な状況のとき、一番辛いはずの次女は筒井氏に「これからは得た知識を病院で見かけた心臓病で苦しんでいる子供たちのために使って」と励ましたという。町工場から30年間で約12万人の患者を救う医療機器メーカーを興した筒井氏はいま77歳。会長に退いた今も「小さくてもキラッと光る技術を開発するため日々研鑽していきたい」と話している。

 

  出典: e-中小企業ネットマガジン掲載承認規定に基づき作成

 


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