【小説・経営コンサルタント竹根の起業日記】は、10年のサラリーマン生活をしてきた竹根好助35歳の経営コンサルタントとしての独立起業日記です。
これから経営コンサルタントとして独立起業しようと考えている人の参考となることを願い、経営コンサルタントとしての実践を経験的に語るつもりです。
経営コンサルタント起業日記を読むポイント
日記の主であります私(竹根)は、35歳の商社マンで、産業機械部第一課課長、2013年4月1日に経営コンサルタントという職業に関心を持ちました。
そのような中で直属上司とぶつかることが多い竹根は、商社の限界を感じたり、経営コンサルティング業による社会貢献のすばらしさがわかってきたり、ついにはヘッドハンターからコンタクトがあったりと揺れ動く竹根。サラリーマンを辞めるのか、それとも、別な道を歩むべきか、迷った挙げ句の決断は、日本を代表するコンサルティング・ファームである竹之下経営にお世話になることに決めた。
商社マンを辞めて、経営コンサルタント業界に一歩足を踏み入れた竹根である。連日、今まで体験したことのない中で、日本経営士協会のチュータリングサービスで経営コンサルタントとしての自分を磨く毎日である。
毎日20時30分頃発信しています。ただし、一部のブログでは翌朝の発行となることもあります。
【 注 】
ここに記載されていることは実在の企業とは何ら関係ありません。
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21014年3月3週 独立起業第一ステップ 開業届
■ 感動の講演 14-3-2-4
経営士補の資格をいただいて半年以上になるが、コンサルティング・ファーム竹之下経営での、異常ともいえる時間感覚下で、この間、日本経営士協会活動も不充分であったことを感じる。
協会で十年も理事長を務めていた愛先生が、今期を限りに理事長を退任される記念講演会に出席した。知修塾で顔を合わせたりする馴染みの会員さんも来ている。壇上横には、大きな生花が飾られてある。
大きな行事であるにもかかわらず、いつもの穏やかな顔をしている愛先生が、ユーモアを交えながら、淡々と、時には笑顔を振りまき、声に強弱を付けてと、緩急ある話方には引き釣り込まれた。
愛先生の経営コンサルタントとしてのスタート時に遡り、お話が進む。四〇年間の体験から滲み出る、ダメコンサルタント像という話は、面白くもあり、大変参考になった。はたして、自分の経営コンサルタント度は、どのくらいなのだろうか、愛先生から見たら私は何点くらい採れるのだろうか。
二時間近く、立ったままお話になり、さぞお疲れかと思いきや、その後の昼食会でも参加者からの質問などに丁寧に応えている姿には感動した。会員の先生方も愛先生に、細かい心遣いをしている様を見て、改めて愛先生のお人柄やご功績を感じ取ることができた。
■ 休日に休めない 14-3-3-1
サラリーマンの時代は、週末は休みであることが当然のように思っていた。ところが、会社を辞めてみると、休むことに何となく罪悪感がある。言うなれば自分が社長であり、他に働く人もいないのだから、好きにすれば良いようなモノである。ところが、休日に仕事をしないことに、違和感を感じる。
とにかく経営コンサルタントとして実績を上げるには、「経営コンサルタントとしての実力を高めることも仕事の一部である」と自分自身に言い聞かせた。言い聞かせると言うより自分を納得させようとしていることも、自分でわかっている。
以前より、経営コンサルタントに不可欠なロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングをマスターすることが必要と考え、休日には自己啓発に努めようと、自分を納得させた。
そこで、「クリティカル・シンキングのポイントが解る本」という読みかけの書籍の紐を解いた。
1-6 クリティカルシンキングは難しくない
まずは、クリティカルシンキングが難しい高等技術と諦めず、すでに身近に、意識せずに使っているということを認識し、苦手意識を払拭してください。これまで意識しないで使つてきた思考法やツールを、これまで以上に効果的に使うには、その基本的な使い方に立ち戻ればよいだけのことです。
クリティカルシンキングを使って判断すると、全体把握ができているので、方向性やその手段を決めやすくなります。
■ 事業形態と開業届出 14-3-3-2
法人化するかどうかについては、相談員の先生からのアドバイスもあり、とりあえず、当面は個人事業という形態で進めようと思う。
昨今では一円でも法人化できるという。しかし、法人化するメリットがよく解らない。本によると、法人化することにより信用度が異なると書かれている。それが実感として湧かない。
お金の管理をするために、銀行に口座を開くことと、個人事業の改廃業等届出ということが必要らしい。どの様に届出をするのかわからないが、とりあえず税務署に行ってみることにした。
都内なら、税務署は近くにあるのだろうが、東京の西のはずれにある福生(ふっさ)には税務署がない。青梅(おうめ)まで行かなければならない。カーナビで青梅税務署をセットすると、意外と近いことがわかった。
行ってみると、何となく暗いイメージであるが、ハローワークほど人がいるわけではない。どのカウンターに言って良いのかわからないし、受付らしき処もないので、玄関に近いカウンターに行ってみた。
誰も応対に出てくれない。
ようやく、中年の女性職員と目が合うと、彼女は目をそらして仕事を続けている。あの~と、声をかけたら、二番目の机に向かっていた男性職員が私の方に出てきた。事情を説明すると、「そんなこともわからないで、よくも独立起業したな」と言わんばかりの顔をされた。
説明もお座なりで、書類に書いてある部分を読めばわかるというだけである。
■ ハンコと銀行口座開設 14-3-3-3
銀行口座を開設しようと、学生時代から取引の都市銀行の一つ、あるあすか銀行の福生支店におもむいた。当然、直ぐに口座が開設できるものと思っていたら、個人事業主の口座というのはそう簡単に開設できないこともわかった。
実績もないし、経営コンサルタントという得体の知れない職業だけに、相手をしてくれた行員の態度は冷たかった。経営コンサルティング業が得体の知れない職業であるとは思っても見なかったことだけに、ショックであった。
持っていったハンコが、三文判であったことも、屋号が決まっていないこともイメージが悪かったようである。個人として十数年にわたる取引実績があることが唯一の評価点らしく、開設できることになった。
とりあえず、書類をもらって、記入してからまた訪問することになった。
急いで、はんこを作る必要があるが、まずは屋号である「商号」を決めなければならない。
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