■■【経営コンサルタント竹根の起業日記】 七月九日 コンサルタントの成功と御礼


 
 【小説・経営コンサルタント竹根の起業日記】は、10年のサラリーマン生活をしてきた竹根好助35歳の経営コンサルタントとしての独立起業日記です。
 これから経営コンサルタントとして独立起業しようと考えている人の参考となることを願い、経営コンサルタントとしての実践を経験的に語るつもりです。

【 注 】
 ここに記載されていることは実在の企業とは何ら関係ありません。


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 七月九日 コンサルタントの成功と御礼

 五月月末に、取引先の知人で、文具店を営む人が訪問してきたことがある。その店主とあうことになっていた。
 十一時半という変な時間帯のアポイントであったが、約束の時間にやってきた。相談を受けた、買い受けた前店主の未払い費用の問題が解決したのでそのお礼だという。手土産を持ってきて、さらには昼食に招待をしたいという。
 しかし、これは法務部の応援を得てのアドバイスで解決すたので、私の功績ではない旨を伝え固辞した。手土産だけでも受け取って欲しいというので、御礼を言って、それを法務部へ持っていった。
 経営コンサルタントになってからも、このようなことがあるのだろうか、その時に経営コンサルタントはどのように対処するのだろうか、と思った。


七月八日 課長の貫禄

 毎週月曜日の朝礼で、経営コンサルタントのバイブルにありました「具体的な行動方針・方法論をともに明確にし、その実施および進捗管理を支援する」という、経営コンサルタントの業務一環を説明する文章をもとに、課長として演説をぶった。
 朝礼が終わると、係長が寄ってきて「最近の課長は、実務に直結する具体的な話が多くなりましたね」と耳元でささやいた。
 経営士補になったことで、自分が変化していることが確実な事実だと、ニンマリしたくなった。
 ニンマリしていただけでは自己満足であるので、具体的に進捗管理をどのようにするのか、Excelをいじりながら検討した。

七月七日 認識のづれ

 今日は七夕である。昼食はファミレスでということになった。
 どうしても昨日のことが気になり私は本屋さんに行きたいので、いつも日曜の朝にスーパーへ妻と同行する時間までには戻る約束で外出した。ところが、日曜のために近所の本屋が休みで、駅近くまで足を伸ばすことにしたので、スーパーに出かける時間まで戻れないとメールを入れた。
 すると折り返し「今日は、買う物が少ないので、十時四十五分に、いつものスーパーに行って、靴屋さんに寄ってから、ファミレスで会いましょう」というメールが返信されてきた。
 十時四十五分にファミレスで会うというのも、昼食にはちょっと早いし、本を探す時間も少ないので「十一時十五分にファミレスで」とメールを返した。
 本屋で本を探していると、妻彼でわがかかってきた。
 「十一時十五分では早すぎて買い物ができない」という趣旨である。
 十時四十五分を、十一時十五分に繰り下げたのだから、時間が足りないわけはないはずだと言い返すと、時間が足り内の一点張りである。
 そこでようやく気がついた。妻のメールにある十時四十五分というのは、スーパーへ出かける時間のことで、私はそれをファミレスで会う時間と捉えたという、行き違いである。
 結局十一時三十分に、ファミレスであることに落ち着いた。
 時間的なゆとりができたので、ゆっくりとファミレスに向かいながら、昨日の「共通目標・共通認識」のことを考えた。
 妻と会う時間が共通目標ではなかった、すなわち時間は同じでも認識が異なったのだ。
 なるほど! 昨日の疑問が、妻との認識の連れで解決できた!!
 思わず苦笑いが出てきた。すれ違った中年の女性が、気味悪そうに私をよけながらすれ違っていった。



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