自由研究~コーラの氷が早くとける理由 | ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog

自由研究~コーラの氷が早くとける理由

 先日、小学4年生の次女の自由研究を手伝っていて、とても面白い発見がありました。彼女の研究テーマは「どんな飲み物に入れた氷が早くとけるのか?」というもので、彼女は彼女なりに「炭酸入りの飲み物は氷が早くとける」という仮説をたてていたのです。ということで、実験スタート。まずは、冷蔵庫で同じ温度に冷やしたコーラと牛乳とオレンジ・ジュースを、同じグラスに同じ分量だけ注ぎ、同時に同じ大きさの氷を浮かべます(↓)。あとは、それぞれ氷がとけるまでの時間を計るだけ。


 まず最初に氷がとけたのは、次女の予想通りコーラでした。かかった時間は約21分。それから20分ほどして牛乳の中の氷がなくなり、さらに20分ほど経ってからオレンジ・ジュースの氷がとけました。氷がとけるまでの時間に、こんなに差が出るなんてちょっとびっくりです。


 コーラの氷がとけてから、牛乳とオレンジ・ジュースの中の氷をしばらく観察していました。すると、牛乳もオレンジ・ジュースも、上の写真のように上部に色の異なる層が出来ていることに気づいたのです。これは氷がとけた冷たい水の層です。牛乳とオレンジ・ジュースの場合、氷は冷たい融水の層の中で浮かんでいたわけです。だから氷がとけるのが遅かったんですね。一方コーラの方は、グラスの下から上へと次々に浮かび上がる炭酸のせいで、融水とコーラがゆるやかに攪拌されるような現象が起こるため、この冷たい水の層ができませんでした

 実はこの後、スプライトも使って同様の実験をしましたが、やはり炭酸入りスプライトの中の氷は、牛乳やオレンジ・ジュースよりも早くとけたのです。「炭酸入り飲料の氷は早くとける」という次女の仮説が実験で証明されました。4年生の自由研究にしては、上出来ですよね。