ウィスラーの熊を野生のままに保つ方法 | ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog

ウィスラーの熊を野生のままに保つ方法


 上の写真は、ウィスラーのゴミ箱。スキー場でもビレッジでも、ウィスラーにあるゴミ箱はことごとくこのタイプでした。このゴミ箱は、ウィスラーの山々に生息するたちが、蓋を開けられないようにデザインされているのです。名づけて「Bear-Proof」のゴミ箱だとか。Water-Proof(防水)とかBullet-Proof(防弾)という言葉はよく聞きますが、Bear-Proof(防熊)なんて初めて聞きましたよ。

 熊は人間の100倍以上の嗅覚を持ち、残飯などをゴミ箱に捨てておくと臭いを嗅ぎつけてやってくるそうなのです。そうやって人間が残した食べ物を漁るようになると、野生の中で自力で食糧を探す能力が衰えてしまい、熊のためにならない。
野生の熊を野生のままに保つために、こんなゴミ箱がデザインされたようです。


 さて、将来ウィスラーに来る方々のために、このゴミ箱の開け方を書いておきましょう。ゴミ箱の蓋に、ちょうど人間の指が入るくらいの隙間があります(右上)。ここに指を突っ込むと、奥のほうにボタンがあるのです。そのボタンを押しながらじゃないと、蓋が開かない仕組みになっていました。これなら熊は絶対に開けられないでしょう。熊じゃなくても、人間以外がこのゴミ箱を開けるのは不可能だと思います。