スリランカとベースボール | ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog

スリランカとベースボール

 今回スリランカに来る飛行機の中で、この本を読んでいました(→)。かつて青年海外協力隊員として、スリランカで野球を教えていた植田一久さんの本。球場もない、野球道具もないスリランカで野球の普及に東奔西走し、ナショナル・チームを率いてオリンピック予選で一勝を挙げてしまうまでのノンフィクションです。「スリランカ」と「ベースボール」という二つの思い入れのあるテーマが重なったせいか、一人で熱くなりながら一気に読んでしまいました。

 それにしても、「どうしてスリランカで野球なのか」というのがかなり疑問でした。この国では、野球はとてもマイナーなスポーツです。一番人気のあるスポーツは、もちろんクリケット。でも、「野球の起源はクリケット」と言われるほど、この二つのスポーツは似ています。投げる、打つ、守るというプレーの基本的な部分はそっくりですよね。だから野球なのか?

 ということで、今回のスリランカ出張中、是非ともスリランカの野球を見てみたかったのです。幸い、スリランカへの青年海外協力隊・野球隊員三代目のこの方とも連絡が取れていたので、先日コロンボ大学のグラウンドで、スリランカの大学選抜チームの練習を見させてもらいました。荒削りな選手が多いようですが、皆、思ったよりしっかりとプレーしているなあというのが第一印象。何よりも、ミスをしてもひたむきにボールを追う姿に、「日本野球の心」が入っていると感じました。選手はやはりクリケット上がりが多いみたいですが、練習を見ているうちに「なぜスリランカで野球なのか」という疑問はすっかり晴れました。教える側も教わる側も「野球が好きだからやる」、ただそれだけでいい。若かったら、僕も青年海外協力隊の野球隊員になりたかった。



 選手たちとも少し話をしたら、今一番足りない道具は木製のバットだと言う。その次がキャッチャーのプロテクター。何とか支援できないかなあ。スリランカ大学選抜の選手たちは、今年の夏に日本で大学野球の世界選手権があるので、それを目指して練習していました。できれば、その大会を見に行ければいいんだけど。何はともあれ、これからもスリランカ野球を応援したい。将来、日本のプロ野球にスリランカ人が入団したりなんてこともありえるような気がしてきた。