豪州選管からのパンフレット
11月10日に投票が行われるオーストラリアの総選挙も、選挙戦が終盤に入ってきました。数日前に、郵便受けに「ELECTION・2001」というオーストラリア選管からのパンフレットが入っていたので、これを少し紹介します。
まず表紙をめくると、「投票日は11月10日、投票時間は午前8時から午後6時まで、投票は義務ですので棄権者には最高50ドルの罰金」などと書かれています。それと、「あなたの選挙区のどこの投票所でも投票できます」とも書いてあります。確か日本の選挙は、投票所が指定されていますよね。極めつけは、「このパンフレットの外国語版を欲しい人は、以下に電話してください」と、15カ国の言葉と連絡先が記入されていることです。その言葉とは、アラビア語、広東語、クロアチア語、ギリシャ語、イタリア語、クメール語、マケドニア語、北京語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、セルビア語、スペイン語、トルコ語、ベトナム語です。ということは、オーストラリアの選管は、英語も含めて少なくとも16の言葉でこのパンフレットを作っているということです。さすがに多文化・多民族主義の国だと、感心してしまいました。
このパンフレットには、投票用紙の記入の仕方も説明されています。去年のアメリカ大統領選挙の時は、穴を開ける方式の投票用紙が話題になりましたよね。日本は候補者の名前を直接記入する方式ですが、オーストラリアの投票用紙というか投票方式は、このどちらとも異なります。下院と上院でも違うのですが、下院ではその選挙区に立候補している候補者全員に、自分が当選させたい順に番号をつけるのです。例えば、自分の選挙区で4人の候補者が立候補している場合は、投票用紙の候補者名の横にあるマスに、自分が好きな順に1から4までの番号を記入するのです。だから集計もちょっとやっかいです。一人の候補者が有効投票数の過半数で「1」を獲得すれば、文句なしに当選です。しかしそれ以外のケースでは、「1」を獲得した数が最も少なかった候補者がまず失格になり、その失格候補が獲得した票数は、その候補の投票用紙で「2」を獲得した他の候補者の票に加算されます。この集計方法を誰かが過半数を獲得するまで繰り返すのです。例えば、有権者数が6万人の選挙区で、A、B、Cという3人が立候補したとします。「1」を獲得した数は、それぞれAさんが1万5千、Bさんが2万3千、Cさんが2万2千だったとしましょう。これで、Aさんがまず脱落します。次にAさんに「1」をつけた1万5千人の投票用紙を再度調べて、Aさんを一番にした人のうち、6千3百人がBさんに「2」をつけ、残りの8千7百人がCさんに「2」をつけたということにします。このそれぞれの票数を最初に「1」を獲得した票数に加算すると、Bさんは2万9千3百票、Cさんは3万7百票となり、Cさんが過半数の3万を超えたのでCさんの当選となります。
ちょっと複雑ですが、分かっていただけたでしょうか。この例では、一番多く「1」を獲得したBさんが当選できないという逆転現象が起こっています。このような投票・集計方式では、組織票などが機能しにくいのではないでしょうか。当選するには、「1」だけでなく「2」も多く獲得しなければならないため、幅広い有権者を対象にした政策が必要になると思うからです。もし日本でこのような方式を採用したら、今の政界の勢力図がガラリと変わるかもしれませんね。
ちなみにオーストラリアの上院は比例代表制で、政党に投票するか、候補者に投票するかを有権者が選択できるようになっています。候補者に投票する場合は、こちらもやはり順位記入方式になっています。
まず表紙をめくると、「投票日は11月10日、投票時間は午前8時から午後6時まで、投票は義務ですので棄権者には最高50ドルの罰金」などと書かれています。それと、「あなたの選挙区のどこの投票所でも投票できます」とも書いてあります。確か日本の選挙は、投票所が指定されていますよね。極めつけは、「このパンフレットの外国語版を欲しい人は、以下に電話してください」と、15カ国の言葉と連絡先が記入されていることです。その言葉とは、アラビア語、広東語、クロアチア語、ギリシャ語、イタリア語、クメール語、マケドニア語、北京語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、セルビア語、スペイン語、トルコ語、ベトナム語です。ということは、オーストラリアの選管は、英語も含めて少なくとも16の言葉でこのパンフレットを作っているということです。さすがに多文化・多民族主義の国だと、感心してしまいました。
このパンフレットには、投票用紙の記入の仕方も説明されています。去年のアメリカ大統領選挙の時は、穴を開ける方式の投票用紙が話題になりましたよね。日本は候補者の名前を直接記入する方式ですが、オーストラリアの投票用紙というか投票方式は、このどちらとも異なります。下院と上院でも違うのですが、下院ではその選挙区に立候補している候補者全員に、自分が当選させたい順に番号をつけるのです。例えば、自分の選挙区で4人の候補者が立候補している場合は、投票用紙の候補者名の横にあるマスに、自分が好きな順に1から4までの番号を記入するのです。だから集計もちょっとやっかいです。一人の候補者が有効投票数の過半数で「1」を獲得すれば、文句なしに当選です。しかしそれ以外のケースでは、「1」を獲得した数が最も少なかった候補者がまず失格になり、その失格候補が獲得した票数は、その候補の投票用紙で「2」を獲得した他の候補者の票に加算されます。この集計方法を誰かが過半数を獲得するまで繰り返すのです。例えば、有権者数が6万人の選挙区で、A、B、Cという3人が立候補したとします。「1」を獲得した数は、それぞれAさんが1万5千、Bさんが2万3千、Cさんが2万2千だったとしましょう。これで、Aさんがまず脱落します。次にAさんに「1」をつけた1万5千人の投票用紙を再度調べて、Aさんを一番にした人のうち、6千3百人がBさんに「2」をつけ、残りの8千7百人がCさんに「2」をつけたということにします。このそれぞれの票数を最初に「1」を獲得した票数に加算すると、Bさんは2万9千3百票、Cさんは3万7百票となり、Cさんが過半数の3万を超えたのでCさんの当選となります。
ちょっと複雑ですが、分かっていただけたでしょうか。この例では、一番多く「1」を獲得したBさんが当選できないという逆転現象が起こっています。このような投票・集計方式では、組織票などが機能しにくいのではないでしょうか。当選するには、「1」だけでなく「2」も多く獲得しなければならないため、幅広い有権者を対象にした政策が必要になると思うからです。もし日本でこのような方式を採用したら、今の政界の勢力図がガラリと変わるかもしれませんね。
ちなみにオーストラリアの上院は比例代表制で、政党に投票するか、候補者に投票するかを有権者が選択できるようになっています。候補者に投票する場合は、こちらもやはり順位記入方式になっています。