行政、NGO、住民 | ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog

行政、NGO、住民

 最近、日本でもNGOが注目を集めているようですが、バングラデシュで僕が担当している「自治体サービス改善プロジェクト」でも、NGOが活躍しています。バングラデシュの地元のNGOが、スラム街の住民を組織化したり、住民の意向をまとめたりと、媒介としての貴重な役割を果たしてくれています。今回も訪れたディナジプルという街では、こうしたNGOのおかげで、あるイニシャチブが始まりました。

 まず、NGOの手助けにより、コミュニティを形成している60くらいの家族が集まって、町内会組織を立ち上げました。さらに、各家庭が毎週10タカ(20円くらい)をその町内会組織の口座に寄付し、町内会活動の予算とします。この予算の中から少しずつお金を出して、人を雇ったり、機材を買ったりして、自分達で町内の環境改善をやろうという試みです。とりあえず、町内のゴミ集めから始めました。このイニシャチブのおかげで、このコミュニティだけは、周辺地域と比べても、とてもきれいでした。

 バングラデシュのような途上国では、地方自治体の住民サービスが、街の隅々まで行き渡るということは、まずありえません。それだったら、自分達でゴミを集めちゃえ、という訳です。町内のゴミは自分達で集め(一次収集)、それを埋立地まで運ぶ(二次収集)のは、今度は市役所の役目です。このように、NGOの仲介が、住民と市役所のパートナーシップを可能にさせているのです。この町内会を代表して、いろいろな活動をリードしているのは、みんな若い女性達でした。ちなみに、世銀はこのNGOと市役所に対して、技術的、金銭的支援を行っています。

 このディナジプルでのイニシャチブは、「自治体サービス改善プロジェクト」の全体の活動から見ると、本当に小さな小さな一部にすぎません。しかし、今回の中間審査で一番印象に残ったのは、この活動でした。このような活動を、他の街でも広げていけたらと思っています。

バングラデシュの人々