魚を与えるより、魚の釣り方を教えなさい
今回バングラデシュに来たのは、世銀が融資している「Municipal Services Project(自治体サービス改善プロジェクト)」の中間審査のためです。世銀では、融資プロジェクトがスタートすると、平均して年に2回くらいの頻度で担当チームをそのプロジェクトの実施国に派遣し、プロジェクトの進行状況を集中的に調査します。プロジェクトが何らかの問題に瀕している場合は、この調査ミッションの間に、プロジェクトを実施している途上国側と協同で、軌道修正や問題解決を図ります。さらに、プロジェクトが実施期間の中間点にさしかかると、今回のように一層詳細な中間審査を行うのです。
開発援助の世界では、「魚を与えるより、魚の釣り方を教えなさい」という言葉がよく使われます。「飢えている人に魚を与えても、1日しか生き延びられないが、魚の釣り方を教えれば、その人が毎日自分で魚を釣って、飢えをしのぐことができる」という意味です。しかし、実際の援助案件はそんなに単純ではありません。そもそも、その人に魚を食べる習慣があるのか、釣竿や船はどこから調達するのか、魚の棲んでいる海は汚れていないのか、魚だけで栄養は片寄らないのか、などといった様々な問題を同時に検討しなければならないからです。
しかし、様々な問題に配慮しようとするため、世銀の援助案件はともすればとても複雑にならざるをえず、時として、途上国側の実施能力を超えてしまうことがあります。紙の上ではどんなにいいプロジェクトでも、その通りに実施されなければ、絵に書いた餅です。持続可能性に配慮しながら、複雑さを回避し、しかも実施側の能力の向上に寄与するようなプロジェクトを形成するのは、とても難しいことだといつも思っています。現場をよく知ることが重要な所以でもあります。
僕が担当しているこの「自治体サービス改善プロジェクト」は、バングラデシュ西部の16の自治体が対象ですが、ごみの収集や処理、安全な飲料水の供給、雨水排水、都市交通などといった住民サービスの改善を目指したものです。このようなサービスの安定供給には、自治体の財政基盤や行政能力の向上が不可欠です。そのためインフラ整備と同時に、「魚の釣り方」ならぬ、「税金の集め方」や「インフラの維持管理の仕方」、「住民説明会の開き方」などなど、様々な支援を16の市役所に行っています。やはり結構複雑なプロジェクトですが、中間審査の結果はまあまあでした。プロジェクトの進捗状況は当初の予定より少し遅れていますが、このくらいは合格点でしょう。
開発援助の世界では、「魚を与えるより、魚の釣り方を教えなさい」という言葉がよく使われます。「飢えている人に魚を与えても、1日しか生き延びられないが、魚の釣り方を教えれば、その人が毎日自分で魚を釣って、飢えをしのぐことができる」という意味です。しかし、実際の援助案件はそんなに単純ではありません。そもそも、その人に魚を食べる習慣があるのか、釣竿や船はどこから調達するのか、魚の棲んでいる海は汚れていないのか、魚だけで栄養は片寄らないのか、などといった様々な問題を同時に検討しなければならないからです。しかし、様々な問題に配慮しようとするため、世銀の援助案件はともすればとても複雑にならざるをえず、時として、途上国側の実施能力を超えてしまうことがあります。紙の上ではどんなにいいプロジェクトでも、その通りに実施されなければ、絵に書いた餅です。持続可能性に配慮しながら、複雑さを回避し、しかも実施側の能力の向上に寄与するようなプロジェクトを形成するのは、とても難しいことだといつも思っています。現場をよく知ることが重要な所以でもあります。
僕が担当しているこの「自治体サービス改善プロジェクト」は、バングラデシュ西部の16の自治体が対象ですが、ごみの収集や処理、安全な飲料水の供給、雨水排水、都市交通などといった住民サービスの改善を目指したものです。このようなサービスの安定供給には、自治体の財政基盤や行政能力の向上が不可欠です。そのためインフラ整備と同時に、「魚の釣り方」ならぬ、「税金の集め方」や「インフラの維持管理の仕方」、「住民説明会の開き方」などなど、様々な支援を16の市役所に行っています。やはり結構複雑なプロジェクトですが、中間審査の結果はまあまあでした。プロジェクトの進捗状況は当初の予定より少し遅れていますが、このくらいは合格点でしょう。