白百合ステークスL  🏇💨


日曜日(5月26日)
京都競馬場
☆芝1800m
3歳オープン
国際
別定

ラジオNIKKEI賞GIII 等、かつて残念ダービーと呼ばれた競走が様々存在していた。近年ではダービーやオークスに出走出来なかった馬のリカバリー競走という立ち位置であるレースはある意味特に無しという印象にある。ただ、ダービーの同日、それもその日本ダービーの興奮冷めやらぬ中にて行われる3歳馬限定の中距離競走というこの白百合ステークスLの中には、ダービーを除外された馬の出走が認められるし、そもそもダービーに出走可能でありながら敢えて此方を選ぶという馬はまあ有り得ないでしょう。

この白百合ステークスL は80年代に入って五月の終わりから六月の始め、阪神競馬場で行われていたのが始まり?! 当時から3歳(当時の4歳)限定のオープン特別競走で距離は芝2000mだった。1995年は阪神・淡路大震災勃発に伴う番組再編成により中京競馬場での代替開催となり、翌1996年からは阪神開催と中京開催が入れ替わった為引続き中京競馬場で今度は正式に行われるようになった。1997年からは距離が芝1800mに短縮されている。1998年はダート1700mで行われ、1999年からは距離こそ芝1800mに戻されたがクラスは3歳900万以下に。2005年には3歳オープン特別競走に復活。2010、2011年は中京競馬場の改修工事突入に伴い京都競馬場での代替開催に。2012年より春の京都開催の開催日が延長されての正式な京都競馬場での開催に。2021、2022年は京都競馬場の改修工事に伴い中京競馬場の芝2000mでの代替開催となった。

〜 白百合ステークス 主な過去の勝ち馬(〜2018年) 〜

・ パルスピード ・ ケイアイジョン ・ マイソールサウンド ・ オースミダイドウ ・ ヤマニンキングリー ・ マイネルラクリマ ・ マウントシャスタ ・ ノボリディアーナ ・ ステファノス ・ ブラックスピネル ・ メイショウテッコン  etc……

〜 白百合ステークスL 主な歴代優勝馬(2019年〜) 〜

・ レッドアネモス ・ フェーングロッテン  etc……

☆ 後の年度代表馬も出走……

冒頭で白百合ステークスLはダービーやオークス、果てはNHKマイルカップGI に出走が叶わなかったり結果を出せなかった面々のリカバリー競走の様相では無いと記したが、2014年の白百合ステークスは残念ダービーと言うよりも前走様々な重賞競走やトライアル競走で勝てなかった為、集まって来た面々で争われた形で、中には後に年度代表馬となった者まで含まれていた。
①着のステファノスは1番人気の期待に応えた形。前走は皐月賞GI ⑤着で当時はダービーへの優先出走権は皐月賞GI では④着までだった。収得賞金は不十分で完全な除外対象だったがこの競走を制した事で賞金加算に成功したステファノスは同年の富士ステークスGIII(当時)を優勝した。しかしその後は勝ち鞍を挙げる事が出来ずに終わった。
②着はピオネロがクビ差で。5番人気だった同馬は前走テレビ東京杯青葉賞GII ⑤着。ダービーへの優先出走権には遠く及ばなかった。その後条件クラスを突破してオープン入りすると後にダート戦線に舵を切ったが重賞競走は勝てずに終わった。
④着ミヤビジャスパーは2番人気。前走は京都新聞杯GII で⑤着。末脚を見せたがちょっと足りなかった。
⑤着は牝馬のレーヴェトワール、3番人気だった。前走は桜花賞GI で⑤着。オークスにはトライアル競走を使う手もあったが調整整わず抽選にかけた形だったが無念の除外で翌週行われた此方に回った。秋初戦、秋華賞トライアルの当時はオープン特別競走だった紫苑ステークスを制して本番に向かったが惨敗した。
そして③着だったのがモーリス。4番人気だった。
モーリスは翌2015年の年度代表馬、年間無敗で大きく飛躍した。前走はNHKマイルカップGI 除外で回った京都新聞杯GII ⑦着。皐月賞GI にはフジテレビ賞スプリングステークスGII ④着にて出走権が得られなかった。前年の朝日杯フューチュリティステークスGI にもその前に出走した京王杯2歳ステークスGII を敗れた事で出走出来ずとダービーまでのGI 競走には尽く縁が無かった。

☆ 久々勝利したモーリス産駒の……

昨年の 白百合ステークスL は三年ぶりの京都競馬場、新装オープンしたセンテニアルを舞台に全て関西所属の牡馬8頭で争われた。優勝したのは3番人気だったバルサムノート。同馬はモーリス産駒で小倉芝1800mでのデビュー勝ち以降勝ち鞍を挙げていなかった、格上挑戦の身だった。その後オープンクラス入りを果たして現在では短距離戦線で活躍中だが着は上がっていない。


☆ 白百合ステークスL ℳ𝑦.注目馬 🏇💨

・ ナムラフッカー(牡3)  前走あやめ賞(3歳1勝クラス・京都芝1800m) を快勝。②着馬をねじ伏せた末脚に成長が感じられた。これから再びジャンタルマルタルと相対するかも知れない秋に向けて飛躍の場としたいところだ。