ヴィクトリアマイルGⅠ  🏇💨


日曜日(5月12日)
東京競馬場
☆芝1600m
4歳以上牝馬限定オープン 💐
国際
定量

優勝馬にブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ米GⅠ への優先出走権、①〜③着馬にモーリス・ド・ゲスト賞英GⅠ、ジャック・ル・マロワ賞英GⅠ への優先出走権を付与

先週行われたNHKマイルカップGⅠ に続き今週末行われる五週連続GⅠ 競走が東京競馬場で行われる、その第二弾となる上半期古牝馬王座決定戦となるヴィクトリアマイルGⅠ 。古牝馬のトップホースが集う一戦となるケースもあり、楽しみな注目の一戦である。

ヴィクトリアマイルGⅠ が創設されたのは日本競馬がPart Ⅰ 入りする前年に当たった2006年の事。エリザベス女王杯GⅠ が古牝馬に門戸が開かれてから10年目に相当だった。10年かけて古牝馬限定のGⅠ 競走が春秋に揃った形となって現在に至る。エリザベス女王杯GⅠ が芝の中長距離戦なのに対して、此方は競走名で分かる通りマイル戦である。スピード能力の高い古牝馬の選定競走と言える。嘗て牝馬は早急に繁殖入りすべきという生産者の考えが主流だった為、古牝馬にとっての大きな目標となる競走が存在しなかった。世紀末を跨いでの十年間で二つの牝馬限定GⅠ 競走が設定されたのは偏に時代の趨勢に挙がらえず、というか調教技術の飛躍的な向上により嘗てよりも長い競走生活を送る牝馬というのが当然の流れとなった。前述した古牝馬が出走可能なGⅠ 競走の設定のみならず、その前哨戦に相当するGII、GIII、リステッド競走の数も増加されている。その前哨戦的な競走は中央場所のみならず、札幌、福島、新潟、中京の各ローカル競馬場にも設定されている(出来れば小倉牝馬ステークスも創設されたし……)。ヴィクトリアマイルGⅠ、エリザベス女王杯GⅠ を含めてGII 以下の古馬も出走する牝馬限定オープン特別競走はほぼ毎月何らかの其れが行われている。

〜 ヴィクトリアマイルGⅠ 主な歴代優勝馬 〜

・ ダンスインザムード(桜花賞GⅠ ) ・ ウオッカ(東京優駿GⅠ 他) ・ ブエナビスタ(天皇賞秋GⅠ 他) ・ アパパネ(牝馬三冠 他) ・ ヴィルシーナ(連覇) ・ ストレイトガール(連覇 他) ・ ノームコア(香港カップGⅠ ) ・ アーモンドアイ(牝馬三冠 を含む芝のGⅠ 9勝) ・ グランアレグリア(マイルチャンピオンシップGⅠ連覇 他) ・ ソダシ(桜花賞GⅠ 他) ・ ソングライン(安田記念GⅠ連覇 他)  etc……

救済措置的な牝馬限定GⅠ 競走という印象など微塵も感じられない様な名馬の名がズラリと列挙されている‼️ 特に回を重ねて行くに連れてその傾向が強くなっている。ドバイターフGⅠや大阪杯GⅠ の後には此処と香港のチャンピオンズマイルGⅠ との選択となるがこちらを選ぶケースも少なくはないようだ。

☆ 2015年のヴィクトリアマイルGⅠ 

ヴィクトリアマイルGⅠ と言えばチョー高額配当決着となった2015年。優勝したストレイトガールは5番人気。スプリント戦で台頭した6歳馬という点で少々人気を下げていたがゴール目掛けて猛追した走りと共に思い出される。②着はあわや優勝のシーンを見せた12番人気のケイアイエレガントは休み明けかつ前走も人気薄による激走だった。そして③着のミナレットはフルゲート18頭中シンガリ人気。その結果3連単の払戻は 2,070万決着となった。

☆ ハイレベルな面子だった……

昨年の ヴィクトリアマイルGⅠ も中々質の高いメンバーによって争われ、4番人気のソングラインが優勝。②着には白毛のスターホース ソダシは 3番人気、③着に前年の牝馬クラシック二冠制覇のスターズオンアースは1番人気。2番人気のナミュールは⑦着。
ソングラインは次走安田記念GⅠ を前年に続く連覇を飾り、JRA賞最優秀4歳以上牝馬、最優秀マイラーを受賞。ソダシは前年の覇者で桜花賞GⅠ、阪神ジュベナイルフィリーズGⅠ と白毛馬として世界初のGⅠ ホースとなったスターホース。秋に同血統一族のママコチャがスプリンターズステークスGⅠ を制した事を受けて其れを後継として託し、繁殖生活に。スターズオンアースは昨年結局無冠に終わったがほぼ全ての出走レースを善戦。特にロンジン賞ジャパンカップGⅠ ③着はレース自体がワールドベストレースに選出されたチョーハイレベルでの健闘となった。ナミュールはその後秋に飛躍を遂げており、富士ステークスGII 優勝からマイルチャンピオンシップGⅠ を優勝してみせた。


☆ ヴィクトリアマイルGⅠ ℳ𝑦.注目馬 🏇💨💐

・ ナミュール(牝5)  昨年は些か低迷期での一戦という訳では無かったが、昨秋以降の活躍と比較すれば格段の差と言っても過言ではなかったか。富士ステークスGII そしてマイルチャンピオンシップGⅠ を優勝して待望のGⅠ ホースとなったその後は海外遠征で好走。そして今回はより勝機が高そうな国内のこちらを選択というのは正しい判断だと言えそうだ。