大阪杯GⅠ  🏇💨


日曜日(3月31日)
阪神競馬場
☆芝2000m
4歳以上オープン
国際
定量
優勝馬に アイリッシュチャンピオンステークス への優先出走権を付与

今年はカレンダーの関係で3月に行われる大阪杯GⅠ。印象的には4月の初めの日曜日の開催というのが強い。桜は満開の中で上半期の中距離王決定戦として行われる大阪杯GⅠ だ。

この競走の創設は1957年3月17日。競走名は大阪盃競走だった。後に産経新聞社の寄贈を受けサンケイ大阪杯に。平成元年より産経新聞社のコーポレートアイデンティティ変更により産経大阪杯に。
2017年、かねてから上半期の芝中距離王決定戦の創設が叫ばれていた中で、目をつけられたのが産経大阪杯のGⅠ 昇格。元々天皇賞春GⅠ の前哨戦として、阪神大賞典GII、日経賞GII に並ぶ存在で好メンバーによって行われていた。格付承認はアッサリと成就されGⅠ 競走の大阪杯となって現在に至る。JRAで行われている他の芝2000mのGⅠ 競走は、天皇賞秋GⅠ、皐月賞GⅠ、秋華賞GⅠ が有る。皐月賞は3歳クラシック競走、秋華賞は牝馬三冠競走であるが、1984年より距離短縮され、東京競馬場で行われている天皇賞秋GⅠ は古馬が出走する芝中距離のGⅠ 競走としてすっかり定着。天皇賞秋GⅠ の春季版という立ち位置を得た大阪杯GⅠ。高松宮記念GⅠ の翌週に行われるGⅠ 競走として定着している。
春の古馬中距離王決定戦という名目はその歴史、格付をすれば当然のものではあるが、この時期にはドバイミーティングが行われており、有力馬の中にはドバイターフGⅠ、ドバイシーマクラシックGⅠ に向かうケースも。実際に2023年の年度代表馬イクイノックスはドバイシーマクラシックGⅠ で世界レーティングを叩き出して、競走馬としてのキャパビリティを大きく高めたのだった。
春季の古馬王道路線はかつて天皇賞春GⅠ に世代最強馬ともくされている面々が顔を揃えて覇を競うのが当然の事だった。然し長距離競走のヴァリュー低下はスピード重視傾向により歯止めが掛からず、また大阪杯GⅠ の方はドバイミーティングとの分散傾向もあり、また優勝賞金もアップしていたりする事も少なからず影響を受けていたりして、路線のトップホースが春季のGⅠ 競走への出走が多様化しており、この大阪杯GⅠ、天皇賞春GⅠ、グランプリ宝塚記念GⅠ を全て制しての特別ボーナスを獲得するケースが難儀になっている。2017年、大阪杯のGⅠ 元年だったがキタサンブラックが大阪杯GⅠ 優勝、更に前年に続いて天皇賞春GⅠ も制したがボーナス獲得にリーチが掛けられていた中での宝塚記念GⅠ は四方屋の惨敗でボーナスを逃すとその後そのチャンスを狙う存在自体が現れなかった。一昨年天皇賞春GⅠ、宝塚記念GⅠ を制したタイトルホルダーは大阪杯GⅠ 自体に出走せずボーナス獲得の対象外だった。

〜 大阪杯GⅠ 主な歴代優勝馬(2017年〜) 〜

・ キタサンブラック ・ スワーヴリチャード ・ アルアイン ・ ラッキーライラック etc……

ここ三年間はGⅠ 初制覇が続いている(レイパパレ、ポタジェ、ジャックドール)。

〜(産経・サンケイ)大阪杯 主な歴代優勝馬(〜2018年) 〜

・ ウイルデイール ・ コダマ ・ バリモスニセイ ・ ヤマピット ・ ダテホーライ ・ ニホンピロムーテー ・ ロングホーク ・ ヒカリデユール ・ カツラギエース ・ サクラユタカオー ・ フレッシュボイス ・ ヤエノムテキ ・ スーパークリーク ・ トウカイテイオー ・ メジロマックイーン ・ ネーハイシーザー ・ タイキブリザード ・ マーベラスサンデー ・ エアグルーヴ ・ ネオユニヴァース ・ カンパニー ・ メイショウサムソン ・ ダイワスカーレット ・ ドリームジャーニー ・ ヒルノダムール ・ オルフェーヴル ・ キズナ  etc……

☆ キャリアハイとなった2009年の……

ドリームジャーニーは朝日杯フューチュリティステークスGⅠ 優勝馬。2007年のクラシック戦線では混戦模様の中期待もされたが結果はもう一つ。4歳シーズンでは小倉記念GIII、朝日チャレンジカップGIII 連勝をしたに留まった。
2009年はこの馬にとってキャリアハイとなった。中山記念GII は同年2戦目だったが②着。これで軌道に乗せた印象で次の産経大阪杯GII では前年のダービー馬ディープスカイを振り切って優勝。中距離戦での実績を考慮して次は金鯱賞GII の予定だったが状態の良さから長距離の天皇賞春GⅠ に向かうと③着に。続いて上半期の目標だった宝塚記念GⅠ を見事に優勝してグランプリホースとなると、同年末のグランプリ有馬記念GⅠ も制してみせた。

☆ 待望久しい中距離王決定戦制覇‼️

昨年の 大阪杯GⅠ は先行争いを制したジャックドールがレースを支配。直線に入るとダノンザキッドがそれに迫り、一騎打ちムードかと思われた刹那、横の馬に寄られて発馬後方に置かれた1番人気のスターズオンアースが鋭く追い込んで争覇圏内に飛び込み、3頭による大接戦となった。勢いではスターズオンアースかに見えたがハナ差でジャックドールが制して待望の中距離GⅠ タイトルを獲得した。前年の白富士ステークスLで鮮やかに逃げ切って金鯱賞GII で重賞初制覇。その走りから令和のサイレンススズカの異名が付きかけたが札幌記念GII では脚質変更で優勝。当時の最強逃げ馬の座はドバイターフGⅠ を優勝等のパンサラッサに。そんな紆余曲折を経ての中距離GⅠ をかつての走りで接戦を制しての退官。


☆ 大阪杯GⅠ ℳ𝑦.注目馬 🏇💨

・ ローシャムパーク(牡5)  昨年函館記念GIII、産経賞オールカマーGII を連勝した上がり馬。その後香港カップGⅠ で⑧着の後休養に入り今回は今年初戦となる。ハービンジャー産駒で、母方に産経大阪杯GII 、マーメイドステークスGIII、優駿牝馬オークスGⅠ に天皇賞秋GⅠ を優勝したエアグルーヴの名が見られる良血。状態面に問題がないならば今年のメンバー相手でもチャンスが……