根岸ステークスGIII  🏇💨


日曜日(1月28日)
東京競馬場
★ダート1400m
4歳以上オープン
国際
別定
優勝馬にフェブラリーステークスGI への優先出走権を付与

フェブラリーステークスGI の前哨戦として極めて有力なダート重賞競走である。先週行われた東海テレビ杯東海ステークスGII よりは浅いがJRAのダート重賞競走としては比較的歴史の古いものの一つである。

競走名にある根岸とは、横浜市に所在する地名であり、JRA東日本の根岸線はその根岸を通っている。かつてその根岸の地には国営の競馬場が存在し、大きな競走も行われていた。現在その跡地の一部にはJRAの施設が設けられている。

根岸ステークスの創設は1987年。
当時JRAで行われていたダートの重賞競走はと言えば芝コースが設定されていなかった札幌競馬場の札幌記念、フェブラリーステークスGI の前身であるフェブラリーハンデキャップ、先週行われた東海テレビ杯東海ステークスGII の前身に当たる当たるウィンターステークス位しか設定されていなかった。90年代半ばになると地方競馬との交流が加速、1997年にはダートグレード競走の体系化され、JRAのダート重賞競走も相次いで創設された。故にこの根岸ステークスについてはそれよりも早く創設されたとされる。
グレードについては当初からGIII だった。
創設当時は秋の東京開催にて行われていたが、JBC競走が創設された2001年、当時この競走が東京ダート1200mで行われていた事もあり、JBCスプリントとの関係も考慮されて、施行時期を冬の開催に移設された。その結果前述したフェブラリーステークスGI の直近の前哨戦の地位を獲得、前の開催にて当時行われていたガーネットステークスGIII と併せて「冬のダート三冠」を形成した。それはガーネットステークスGIII の消滅とそれに代わって暮れの中山開催にて創設されたカペラステークスGIII となった2009年、そのカペラステークスGIII が十二月の施行となった事により発展的な解消となった。因みにその三冠を同一年に全て制したのは2005年のメイショウボーラーのみである。

〜 根岸ステークス 主な歴代優勝馬 〜

・ ワシントンカラー ・ ブロードアピール ・ ノボトゥルー ・ サウスヴィグラス ・ メイショウボーラー ・ セイクリムズン ・ モーニン ・ ノンコノユメ ・ レッドルゼル ・ レモンポップ etc……

★ 根岸ステークスと言えば‼️

根岸ステークスGIII の名を知らしめたのはブロードアピールといって過言では無い歴史がある。ブロードアピールは芝・ダートを問わず短距離戦線で活躍し、GI こそ無冠に終わったが長く活躍した。繰り出した末脚は秀逸で、中でも2000年に行われた根岸ステークスGIII での最後方から直線でのゴボウ抜きは語り草となっている。

★ 最優秀ダートホースへの道……

昨年の 根岸ステークスGIII は圧倒的人気に推されたレモンポップが直線楽に抜け出して末脚自慢の追込み勢を完封、人気に応えた。前年秋からダート戦線の勢力図が変わりつつあり、レモンポップもその中の有力候補と目されていた。また同馬は東京のダート短距離コースを得意としていた側面も持っていて、ここでの圧倒的な人気の源泉にもなっていた。その期待に見事応えたレモンポップは次走のフェブラリーステークスGI でも最有力候補に。前年行われた東京中日スポーツ杯武蔵野ステークスGIII で降されたギルデッドミラーが直前になって引退を余儀なくされ、益々優勝の可能性が膨らんだ中、予定調和の如くフェブラリーステークスGI を制覇。更にマイルチャンピオンシップ南部杯JpnⅠ、チャンピオンズカップGI も優勝に至り、2023年JRA賞の選出に於いて、ドバイワールドカップGI 優勝等のウシュバテソーロを退けて見事最優秀ダートホースに選出された。


★ 根岸ステークスGIII ℳ𝑦.注目馬 🏇💨

・ エンペラーワケア(牡4)  前走御影ステークス(3勝クラス・阪神ダート1400m)を勝ち上がってのオープン入り初戦となる明け4歳馬。このジャンルは勢いよりも実績が大切かつ重視すべき要素と言うのを先週の東海テレビ杯東海ステークスGII で思い知らされたので、本命馬という点では些か不安な存在と映る。ただポテンシャルは高そうなので注目すべき存在と考えたい。