土曜京都競馬11R
ダート1900mで行われる
4歳以上オープン重賞競走
(国際・別定)
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%AE%89%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9

90年代半ばに推進されたダート競走の拡充策によって1994年に創設。当時は未だダートのGⅠ競走は存在せず、黎明期の最中にあった。時期は1回京都開催でダート1800mで。後にフェブラリーステークスがGⅠになるとその前哨戦の一つとして長く定着した。
2010~2012年にかけて、初夏から夏季の競走体系が変更されている。その中で東海ステークスGⅡと開催時期を交換した格好でこの時期に移設されて、結果7月初めに行われるダートグレード競走の大一番のひとつ帝王賞JpnⅠの前哨戦という立ち位置に。但し代わりに1月の番組となった東海ステークスの優勝馬にフェブラリーステークスGⅠへの優先出走権が付与されるのとは対照的に本競走の優勝馬に帝王賞への優先出走権は付与されない。また、立ち位置こそ前哨戦ではあるもののGⅢ競走に過ぎない事、ダート戦線は層が厚いこと、帝王賞はダートグレード競走故にフェブラリーステークスと違って出走枠が少ないこともあり、優勝馬が出走出来ない場合もある。尚距離がダート1900mなのは、東海ステークスが2009年までは中京ダート2300mで行われていたが、中京競馬場改装工事に伴う代替開催として行われた2010年より京都ダート1900mとなっていた為。

★ ダート戦線の黎明期を支えた
ライブリマウントは1995年の優勝馬で、ダート戦線の路線整備が進められていた中で重賞競走を勝ちまくり、第1回のドバイワールドカップGⅠへの出走も実現した。正に黎明期の最中に活躍した代表格だった。因みに本競走が行われたのが1995年1月16日。その翌日未曾有の大震災が関西圏を襲った。

★ ブリンカー効果覿面
1997年はフェブラリーステークスがGⅠに昇格され本競走がその前哨戦となったのは言うまでもない。前年秋の4歳ダート三冠戦線でユニコーンステークス繰り上がり優勝を含む一見安定した戦績も気性難に食いっぷりの悪さがクローズアップされていたシンコウウインディ。明け5歳初戦を本競走からとした。ブリンカーを装着した事で集中力が発揮され、それ迄のレースで幾度か見られた他馬に噛みつきに行くというような暴挙も見られずトーヨーシアトルとのマッチレースを最後まで演じて並んでのゴール。結果は同着となったが収得賞金を加算して向かったGⅠとなったフェブラリーステークスでは穴人気に過ぎなかったが其れを見事に制した。

翌年の覇者エムアイブランはフェブラリーステークスで2着になるなどGⅠでの好走実績を残したがその後の優勝馬はというとオースミジェットやスマートボーイといった連覇した馬が如何にもG3なら、みたいなタイプが目立っていた。開催時期が変わるとジャパンカップダートGⅠを制していたニホンピロアワーズが優勝したが他にGⅠホースは無く、インカンテーションがダートGⅠを2着した程度。一昨年の覇者グレイトパールは遅ればせながらGⅠを制するのでは?!というタイプがだと思われたが故障発症で戦線離脱。現在は復帰して地方競馬に転出している。

★  波乱の決着
https://umanity.jp/sp/racedata/graderace/0108/2018/racecard.php
昨年は前出のグレイトパールが抜けた1番人気の支持を集めた。前走が復帰戦だったアンタレスステークスGⅢを完勝、ポテンシャルの高さを改めて見せつけたのだった。2番人気はフェブラリーステークスGⅠは惨敗したもののそこに至るまでの戦歴は目を見張るものがあったテイエムジンソク。2頭が抜けた人気となっていたが残念ながら何れも馬券圏外に敗れてしまった。


レースを制したのは4歳のサンライズソア。ジャパンダートダービーJpnⅠを2着、名古屋大賞典JpnⅢを優勝していたがダート戦線の層が厚いが故に順当にレースを使えない弱味から戦績も不安定で前走はオープン特別競走(今年からリステッド)のブリリアントステークスを惨敗、人気を落とした要因だった。

★ 注目は
https://umanity.jp/sp/racedata/graderace/0108/racecard.php?type=k&mode=1#racecard_menu
2頭の4歳牡馬となろうか。
オメガパフュームは昨年東京大賞典GⅠを優勝した。その後はフェブラリーステークスGⅠを惨敗し、それ以来の出走となる。
チュウワウィザードはオメガパフュームよりやや遅れての出世曲線を描いている格好。名古屋グランプリJpnⅡ、ダイオライト記念JpnⅡと長距離のダートグレート競走を優勝して当然帝王賞を目指している。故に此処を勝ってそれに臨みたいのは言うまでもない。
他に昨年の覇者サンライズソアも帝王賞への出走となれば此処を勝つのが条件となるだろう。
先般行われたかしわ記念JpnⅠのゴールドドリーム(優勝)、インティ(2着)のツートップに相対するに相応しい存在となるべく結果が求められるところだ。