よそでリクエストがあったので、現代金融と金融危機等の超簡易説明をしてみます。

①今回は説明を簡素化するために、理論的におかしいところがあります。
②そのため説明に使われる要素が非常に少なくなっています。
③着目点は、世の中にあるお金の量です。
④もう一つの着目点は実物資産と金融資産の合計価値のバランスです。

注意 図3と図4の順番が逆になっています。読むときは入れ替えてください。僕に修正する技術はありません。



図1では左に実物資産「家」を価値500で2つ表示。右に現金500と株500を表示し、両者の合計価値は1対1となっています。この状態から説明をスタートします。

家と表示してますが、世の中にある実物資産を家が2個だけある世界に簡素化、右は現金と株式時価総額500だと思ってください。
落書き程度に書いたので、わかりにくくてすいません。色分けとか出来る技術があったらいいんだけど。

図2


経済が成長し株式市場の時価総額が上昇します。本来は現金・家の価値共に増えるはずなんですが、本質ではないので数字は同じにしておきます。比率は1対1.5になりました。

図3


さらに経済が成長し、株式時価総額は5000に、人の心理として株を現金に交換するとお金が増えているはずなので、実物資産「家」は一つ当たり1000に増えました。比率は2対5.5です。

図4



さらに経済は成長し、株式時価総額は7500に、比率は2対8です。ただし流通している現金は500のままです。僕の意見ですが、この実物資産 対 現金+株式時価総額の比率が非常に重要で、これが4以上とか5とかになると金融危機が始まる時期となります。これは僕の体感なので、正確な数字を出せば全然違うかもしれません。主張したいのは、この比率と言うかバランスが乖離しすぎると経済は崩壊しなくてはならなくなるという事です。

図5


5

金融危機発生です。株式時価総額の内5000が消え、残りは2500。現金は変わらず500、実物資産家は少し安くなり800が2個に。比率は1.6対3 です。
世の中から多くのお金が消えたので、お金の絶対量は減り「レア」になります。家は価値が下がったのではなく、お金の量とバランスするために理論上、下がる必要があります。現実世界でも実際に下がります。実物資産の価値が下がったと考えるか?お金の価値がレアになって上がったのか?どちらの考えもOKです。同じ意味を2つの面でとらえただけです。

図6




消えた全5000の時価総額を全て不良債権処理するのは不可能なので、日銀やらFRBやらから資金が現金で半分供給されたとします。実物資産の合計は現金注入直後1600。現金は合計で500+2500で3000に。株式時価総額は2500.比率は1.6対5.5です。

図7
7

現金が2500登場し、お金の価値が下がります。少し遅れて市場にお金が出回り実物資産「家」の価格は上がります。実物資産と現金の量が1対1です。ただし、図1では2対1です。
合計の比率は 3対5.5 ですが、実物資産と現金の比率も、実物資産 対 現金+株の比率も余裕がありますので、また同じことを(経済成長)を繰り返します。

結論 
①実物資産と金融資産のバランスが大きく乖離すると金融危機が起き、適度にバランスするまで金融資産の量が減る。
②バランス後、正常な比率である、1~2程度は経済成長することにより金融危機発生点の4~5を目指す。
③金融危機後に新たな価値を生み出すはずだった投入資金の一部は不良化し(中国の鬼城みたいなかんじ)、比率を上げ金融危機に結び付ける材料になる。
④実物資産の価値上昇を大きく上回って、金融市場が成長すると乖離が大きくなる。

簡易化するために、かなり無茶なことしましたが、この理屈で行くと金融危機、市場への資金供給、実物資産の価値(お金ベースだが)の上下動を説明することが可能になります。
僕は大学の先生じゃないので、このくらいの説明で充分かなあと思います。