今週の一球入魂レースは、
「スプリンターズS」
その「レース質」から、
好走できる馬というのは非常に限られると前回記述したが、
まずは、
「中山外回り1200M」のコース形態を知ることが重要。
もちろん「ゴール前の急坂」もポイントだが、
それ以上に大きなポイントが2つ存在する。
<1>
スタート直後から4コーナーまで、
約4.5Mの勾配の下り坂となっており、
テンから非常に加速がつきやすい。
<2>
中山外1200Mは、
コーナー2回のコースと言っても、
3コーナーは非常に緩いカーブである上に、
下り坂で加速がついたまま4コーナーを回る「高速カーブ」
つまり、
息がつけるコーナーが存在しない。
上記2つが「中山外1200M」の大きなポイントであるが、
これがストレートにレースラップに影響している。
そしてもう1つ。
スタート直後から下り坂となっており、
加速がついたまま4コーナーを回るので、
各馬「外に膨れやすい」
つまり、
4コーナーでは最内がポッカリ空く場合が多いのだ。
これが大穴ポイント、
「必殺のショートカット」
06年に「上がり最速」で3着に突っ込んだ、
単勝168倍のシンガリ16番人気タガノバスティーユ。
4角14番手から、
いつの間にか3着に来ていた同馬がとった戦法。
このように、
実績不足の差し馬が好走可能となる戦法である。
昨年はこの戦法を、
唯一サンカルロがとれると判断しての穴抜擢。
4角後方から期待通りの「必殺ショートカット」で、
7番人気ながら3着に好走した。
ダッシャーゴーゴーが降着になるほどの不利を受けたが、
不利がなければ2着まであっただろう。
このように不利を受ける可能性も大いにあるので、
基本的に「人気薄」しかこの戦法はとれないが、
コース形態を利用した、
当コース特有の「大穴が期待できる戦法」である。
重要なのは「騎手の度胸の良さ」
そして馬群にひるまない「勝負根性」
もちろんこの戦法がドンピシャで機能するためには、
馬場や枠順、隣馬との兼ね合いも重要。
もちろん昨年のサンカルロは、
レース前の段階でこの戦法が機能する環境が整っていた。
さらにそれまでのレース内容から、
馬郡にひるまない「勝負根性」も持ち合わせていたことは明白であった。
今年のスプリンターズS、
「必殺のショートカット」を試みる人気薄の陣営は存在するのか?