■競走馬の美しさや血統が大好き 中学生のとき シンザンにほれた。
－－２つの学部を出られたぐらいですから、大学時代は学業に専念していた
山西 そんなこともないです。音楽、とくにアメリカンポップスが好きで良く聴いていたし、テニスにも熱中しました。それと競走馬が好きで、北海道の牧場に種牡馬だったシンザンに会いに行ったりしてました。
－－競走馬が好きになったきっかけはあるのですか
山西 中学生のときにテレビで見た、シンザンの姿を見て好きになりました。シンザンはわずかな差で勝つ馬でした。それが不思議なもので、子供や孫にはスピードのある馬が出てくる。そうした血統の魅力を考えるのが楽しい。
－－三菱電機は競馬場に大型映像装置「オーロラビジョン」を納入するなど競馬とは縁がありますね
山西 東京（府中市）や中山（船橋市）、函館（函館市）などの競馬場は、当社のオーロラビジョンを使ってもらっています。今年３月に日本のヴィクトワールピサが優勝した世界最高賞金のドバイ・ワールドカップが行われたメイダン競馬場（アラブ首長国連邦）もそうです。でも、京都（京都市）や阪神（宝塚市）には入っていません。今後は関西の競馬場にもオーロラビジョンを入れていきたいです。
－－競馬の楽しみである馬券は買わないのですか
山西 競走馬が美しく走る姿を見たり、血統を考えたりするのが好きです。ただ、日本中央競馬会（ＪＲＡ）さんはオーロラビジョンなどで大切なお客さま。馬券を買わないとはいえないですね。
－－大学卒業後、就職先に三菱電機を選びました
山西 電機業界は技術革新があります。機械工学科に進んだときから就職先は電機と決めていました。関西といえば、三菱電機を含め大手メーカーが３社。それぞれ就職活動で工場を見学しました。他の２社は家電が中心ですが、三菱電機は産業機器もあって事業の幅が広い。やれることが多そうだと思い三菱電機に決めました。
－－社会人生活は順調にスタートしたのですか
山西 私の年だけ４月１日から遅れて、２１日に入社しました。オイルショックで不景気になったため、会社から自宅待機を命じられたからです。当時は他社も似たような感じでしたが、４月の初任給も凍結されました。その後、景気悪化を背景に会社は採用を絞り込んだのですが、これが良くなかった。人員構成がいびつになり、技術の継承など、いろいろな所で弊害が出ます。景気が悪くても一定の採用を確保するのは、このときの教訓になりました。
－－入社後も関西とかかわりが深いですね
山西 ５年前に常務執行役として本社（東京都千代田区）に来るまでは、ほとんど関西です。勤務地を希望したわけではないのですが。しかし、２０代のころは環境装置の開発部門に携わり、自治体のプロジェクトで金沢や北海道など地方に月単位で出張することが多かったです。当社が受託した事業で、設計したプラントの立ち上げや運営管理などにかかわりました。（聞き手 大柳聡庸）
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