競馬解読教室

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GIを中心に予想します。今週はアイビスサマーダッシュです!

 函館記念の行われる函館2000mでは、スタート後は緩やかな下り坂が続き、その後平坦な直線が1角まで476m続く。このため、先行馬が少ない年だと淡々とMペースで流れる年もあるが、逆にポジションを取りたい馬が多い場合は意外と先行争いが激しくなる年もある。今年アウスヴァールが逃げて、2番手グループにホウオウビスケッツ、デビッドバローズという隊列になりそうだが、ホウオウビスケッツという馬は逃げないと折り合いが難しい馬。。アウスヴァールを追いかけてしまうと、案外ペースは速くなるだろう。過去10年の函館記念の勝ち時計は1.59.4(35.2=48.1=36.1)がデフォルト。テンの3Fは34.4~36.3であり、平均するとテン3Fは35.2。同じく、上り3Fは35.0~37.1であり、平均すると3F36.1。近年、前後3Fを比べて、上り3Fの方が速い後傾ラップになったのは、マイスタイルの勝った2019年(テン3F36.3=上り3F35.9)とエアアンセムの勝った2018年(テン3F35.1=上り3F35.0)だけだ。基本的に函館記念はこういうSペースにはなりにくいレースである。よって狙いは差し馬。しかもハンデに恵まれた差し馬が面白い。本命は◎グランディアとした。馬群の中を好む差し馬であり、広いコースよりも狭いコース向き。函館記念は3~4角で馬群がバラけにくく、混戦になりやすいので、グランディアには向くだろう。函館に相性の良いハービンジャー産駒であり、56キロならチャンスがある。相手筆頭には上り馬〇エンパイアウエストを狙う。準OPを勝ったばかりの馬だが、OPで頭打ちの面々が重ハンデを背負う今回、この馬の53キロは非常に有利に思える。今の函館はインの芝が良いので、この2枠2頭が本線だ。3番手は洋芝巧者▲サンストックトン。切れないが、持続力に富むタイプであり、前々で流れに乗れればチャンスがある。4番手は×ホウオウビスケッツ。巴賞の勝ち馬函館記念で壊滅的な成績なのは事実だが、この馬の前走のパフォーマンスは素晴らしかった。コーナーのキツい函館コースに高い適性を持つので、巴賞組とはいえ、この馬は無視できない。2番手でも折り合えれば・・・。以下は押さえの評価になるが、△リカンカブール、△サヴォ―ナまで。

(結果)

◎グランディア (②着 4人気)

〇エンパイアウエスト

▲サンストックトン

×ホウオウビスケッツ (①着 3人気)

△リカンカブール

△サヴォ―ナ

 

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 函館記念の資金稼ぎは函館1Rで。本命は◎ドゥアムールだ。このレースは10頭立てながら、前走で③着以上に好走した馬が5頭もいる組み合わせ。コーナーの有利札幌芝1200mよりも、コーナーのキツい函館芝1200mに適性のある馬が、敢えて短い間隔でも、ここに出走してきたという印象である。ゆえに、少数頭立てでも、レベルは高い。ゆえに、このレースでは、そういう函館適性の高い馬の中でも、最も高い適性を持つ馬に本命を打つべきだろう。

 

 本命は◎ドゥアムールだ。これまで函館芝1200mに2戦出走し、③着、②着とあと一歩。新馬戦の後は「この馬はすぐに勝ち上がるだろうな。」と思ってみていたのだが、折り返しの未勝利戦となった前走では、気難しい面をモロに見せてしまい、道中から鞍上とケンカしてしまった感がある。しかしながら、あれだけ折り合いを欠きながら、ラストはしっかり伸びてチギリ(函館二歳S⑧着)の②着。前半にちゃんと折り合って走れていたら、勝ったのはこちらの方だったかも知れない。前走の競馬っぷりを見ると外枠はむしろプラス。この馬のコーナー適性を考えたら、3~4角で外からマクリ気味に先行馬を飲み込むような競馬でも勝てるハズ。唯一の不安材料は馬場が悪くなったときだったが、幸い良馬場で競馬ができそうなのはなにより。得意の函館で未勝利勝ちを決めたいところ。相手筆頭は〇オンザブルースカイだ。前走は前半が超Sペースだったこともあり、勝ち時計は遅かったが、内容はよかった。1.11.2(36.6=34.6:落差:+2.0秒)は、2024年に良馬場で行われた函館芝1200mの2歳未勝利戦のデフォルトの1.10.2(34.9=35.3:落差+0.4秒)に比べて、テンが1.7秒遅く、上りが0.7秒速く、勝ち時計が1.0秒遅いが、この馬も機動力があり、むしろペースや勝ち時計が速くなる方がスムーズな競馬ができるハズ。前走は相手が強すぎただけ。3番手は▲カルミネイション。前走は案外だったが、積極的な競馬をした前々走が②着。内枠を引いて再度先行策にでれば前進が期待できる。以下は押さえの評価担になるが、△グランカメリア、△クールマーロウ、△ウインラテアートまで。

(結果)

◎ドゥアムール (①着 1人気)

〇オンザブルースカイ

▲カルミネイション

△グランカメリア (②着 5人気)

△クールマーロウ

△ウインラテアート

 

 

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 函館二歳Sは2歳馬にとって初の重賞。かつて、このレースを勝つために最も重要な要素は「完成度」であり、歴代の優勝馬の多くは、その後の活躍がかんばしくない早熟馬だった。しかしながら、近年、有力馬の使い出しの前倒し傾向が強くなるのと歩調を合わせるように、函館二歳Sのメンバーレベルも上昇している。一例をあげれば、かつてなら、サトノカルナバルのように、府中の芝1400mで強い勝ち方をしたような素質馬が函館二歳Sに出てくる様なケースはありえなかった。右は、このレースのレースレベルが上がっている証拠である。

 

 ゆえに、今日の函館二歳Sを勝つために最も重要な要素は、もはや「完成度」ではない。もちろん勝つためには「完成度」も重要だが、①メンバーレベルの上昇とともに「能力」、プラス、②開幕最終週の荒れた芝の函館芝1200mで好走できるような「適性」の2つの方が、「完成度」よりも重要になってきている。そういう観点から、出走馬を篩にかけていこう。

 

 まず「能力」という面からみれば、前走内容やパフォーマンスから注目しなければならないのは、エンドレスサマー、サトノカルナバル、カルプスペルシュの3頭。次に「適性」という面から言えば、エンドレスサマー、チギリ、ヒデノブルースカイ、ニシノラヴァンダ、エメラヴィ、ヤンキーバローズの6頭。これらの馬は有力馬だと考えるべきだろう。

 

 次に展開面を考えてみる。今回は前走を「逃げ切り」した馬が6頭(エンドレスサマー、リリーフィールド、ヒデノブルースカイ、ニシノラヴァンダ、ヴ-レヴー、オカメノコイ)もいる。言うまでもないことだが、「逃げ馬」の中には、「逃げられた」からこそ、強いパフォーマンスを示せた馬が多く、逆に「逃げられなければ」前走レベルの能力を発揮できない馬が多い。1200mの2歳戦という性格上、このレースは前走を逃げ切った馬が集まりやすいレースだが、最終的に逃げられる馬はただ一頭。それ以外の「逃げられなかった馬」の殆どは負けている。逃げ馬というのは、自分の型に持ち込めないとモロいのだ。では、今年の函館二歳Sで、前走と同じく自分の型に持ち込める馬はどの馬か!?というと・・・枠順、スタートの上手さ、テンの速さ、二の脚の速さ等を総合的に考えると、ハナを切るのはニシノラヴァンダではないか。1枠を引いたエンドレスサマーは、(前走は上手にゲートを出たが)スタートに不安のあるタイプ。ヒデノブルースカイは二の脚は速いがテンのダッシュはもう一つ。前走ダート組みはニシノラヴァンダのダッシュ力には敵わないと思う。他方で、ニシノラヴァンダがハナを切れたとしても、逃げ馬を追撃する先行馬(前走逃げた馬)もスピードがある馬が多いので、道中のペースは速くなる。ニシノラヴァンダも楽な競馬はできないだろう。開催最終週に施行される函館二歳Sは、良馬場でも上りに時計がかかる傾向にあるが、今年も勝ち時計は1分10秒を切ったとしても、上り3Fは12秒中盤~後半程度ではないか。逃げ馬には厳しいレースになりそうだ。

 

 差し馬有利とみて、本命には◎ヤンキーバローズを指名する。「適性」という意味では、恐らくこの馬がNO.1。大外枠は痛恨だが、良馬場でHペースになり、3~4角で各馬が早目に動き始め、4角出口で馬群がヨコにひらくような展開になれば、この馬の機動力がフルに発揮されるハズ。新馬戦で11.4-11.5-12.0という本番なみの右肩上がりのタフな消耗戦を差し切っている点も魅力。上りのかかる差し競馬が向くタイプなので、函館二歳Sへの適性はこの馬が一番高いと考えたい。相手本線は2頭。まず〇サトノカルナバル。能力だけなら、この馬が断トツのNO.1であることは間違いない。ただ、適性はない。とはいえ、このレースは抜けた能力があれば、適性を補うことができる。2019年(ビアンフェ)に②着したタイセイヴィジョンなどはこのタイプ。後方からの競馬になることは避けられないと思うが、佐々木騎手が上手に進路を選び、誘導してあげられれば、チャンスがある。3番手は▲エンドレスサマー。この馬は「今回逃げられない、前回逃げきり勝ちを収めた馬」であり、本来ならば買ってはいけない馬。しかしながら、この馬には函館芝1200mを勝つ「適性」を備えていると思う。2014年(アクティヴミノル)に②着したタケデンタイガーはこのタイプ。エンドレスサマーも然り。本番では逃げられず、差しに回ることになるだろうが、恐らくイン差しができると思うので、この馬が3番手。以下は押さえの評価となるが、内枠を引き、小回り適性が高そうな△チギリ、イン差しタイプなので外枠を引いたのは痛恨だが、恐らく外を回っても良いパフォーマンスを示せるであろう△エメラヴィ、スタート抜群でハナがきれて、末脚もそれなりにしっかりしている△ニシノラヴァンダまで。

 

2024年の函館二歳Sは◎ヤンキーバローズで男なら勝負だ!

(結果)

◎ヤンキーバローズ

〇サトノカルナバル (①着 1人気)

▲エンドレスサマー (③着 3人気)

△チギリ

△エメラヴィ

△ニシノラヴァンダ (②着 8人気)

 

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 七夕賞が行われる福島芝2000mは、スタートしてから最初の1角まで長い直線を走るため、テンの3Fの先行争いが激化しやすい。4ハロン以降になるとペースは緩むが、ゴールまで12秒台前半の持続的なラップが続き、向こう正面でラップが緩まないケースが多い。結果、必然的に上りに時計がかかりやすいレイアウトになっている。では過去10年の七夕賞のラップを振り返ってみよう。

 

2023 セイウンハーデス (良) 先行

1.59.8 (60.7=59.1) : +1.6秒

 

2022 エヒト (良) 先行

1.57.8 (58.5=59.3) : ‐0.8秒

 

2021 トーラスジェミニ (稍) 先行

2.02.2 (60.8=61.4) : ‐0.6秒

 

2020 クレッシェンドラヴ (重) 差し

2.02.5 (61.3=61.2) : +0.1秒

 

2019 ミッキースワロー (稍) 先行

1.59.6 (58.0=61.6) : -3.6秒

 

2018 メドウラーク (良) 差し

2.00.8 (58.2=62.6) : -4.4秒

 

2017 ゼーヴィント (良) 先行

1.58.2 (58.0=60.2) : -2.2秒

 

2016 アルバートドック (良) 先行

1.58.4 (57.9=60.5) : -2.6秒

 

2015 グランデッツァ (良) 先行

1.58.2 (59.5=58.7) : +0.8秒

 

2014 メイショウナルト (良) 逃げ

1.58.7 (58.9=59.8) : -0.9秒

 

 

 

 

過去10年中、前半後半5Fを比較したときに後傾ラップになったのは3回、逆に前傾ラップになったのは7回。昨年こそSペースになったが、基本的には、七夕賞というのはHペースになりやすいレースだ。しかしながら「Hペース=差し馬有利!」かというと、そうではない。前記7回の前傾ラップの七夕賞の勝ち馬7頭は、逃げ馬が1頭、先行馬が5頭であり、差し馬2018年のメドウラーク1頭だけだった。七夕賞はHペースでも、逃げ先行馬、特に先行馬を狙うのがセオリーなのだ。。。。ところが、先週行われたラジオNIKKEI賞ではオフトレイルが見事な追い込み勝ちを決めた。差しではなく、追い込みである!その勝ち時計1.45.3(34.5=35.8=35.0:落差ー0.6秒)は、2016~2023年に良馬場で行われたラジオNIKKEI賞のデフォルトの1.46.6(35.0=36.3=35.3:落差ー0.3秒)に比べて、テンが0.5秒速く、中盤が0.5秒速く、上りが0.3秒速く、勝ち時計が1.3秒も速かった。確かに、どちらかと言えば差し馬に有利な流れではあったが、福島芝1800mで追い込みが決まるような流れではない。これが今年の福島の馬場なのだとしたら、Hペースになるであろう七夕賞でも、今年は差し・追い込み馬を狙うのも面白いだろう。その際にポイントになるのは、内回りの3~4角で動ける=機動力を使えるタイプ。すなわちドゥドュースのようなタイプの馬だ。事実、オフトレイルも内回りの京都芝1600mの3~4角でスムーズな動きを見せ、番手を上げるパフォーマンスを示していた。福島芝コースの3~4角はスパイラルカーブなので、ここで馬群が外に開くケースが多い。ゆえに狙って面白いのは、3~4角で外に膨れることなく捲り気味に、器用にポジションを上げることができる脚を持っている差し・追い込み馬だ。また、差し馬は3~4角で外に進路を取るケースが多いので、福島芝2000mではインが”ガラっと”空きやすい。ゆえに、終始インをキープし、インをスルスルと抜けて来られるような先行馬又は差し馬も面白い。差し馬場の福島では、このどちらかのタイプが好走しやすい。七夕賞ではメンバー中上り第一位、第二位の末脚を使える馬の好走確率が高いので、七夕賞では①後傾ラップの上りの競馬ではなく、前傾ラップの消耗戦でも相対的に速い脚を使える馬を狙いたいし、脚質的には②スパイラルカーブを捲れるタイプの差し馬か、ガラ空きのインを突けるような器用な脚のある先行・差し馬を狙うべきだろう。

 

本命は◎キングズパレスだ。本来なら、福島芝2000mでは狙いづらいタイプの馬だが、今年なら狙えると思う。この馬は常にメンバー中第1~2位の上り3Fを駆使できる切れ者であり、今年の七夕賞にピッタリの馬だと思う。相手本線には福島民報杯勝ちが鮮やかだった〇リフレーミングと、このコースに実績のある差し馬である▲カレンルシェルブルを狙ってみたい。以下は押さえの評価になるが、△レッドラディエンス、△アラタ、△ノッキングポイントまで。

(結果)

◎キングズパレス (②着 1人気)

〇リフレーミング

▲カレンルシェルブル

△レッドラディエンス (①着 2人気)

△アラタ

△ノッキングポイント (③着 8人気)

 

 

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 本日の勝負レースは函館7Rの1勝クラスのダ1000m。◎ホークレアのスピードが一枚上だとみて、この馬を本命に推す。この馬は未勝利勝ちした中山ダ1200m戦の内容が秀逸。勝ち時計1.11.6(3.6=38.0(1.11.6:落差ー4.4秒)は、2024年の第2~3回中山の稍重のダ1200mで行われた3歳未勝利のデフォルトの1.11.6(34.1=37.5:落差ー3.4秒)に比べて、テンが0.5秒速く、上りが0.5秒遅く、勝ち時計が0.0秒速かった。勝ち時計は標準的だが、このレースは前半が速く、差し馬に有利な流れ。その速い流れを2番手から積極的に先行し、逃げ馬を潰して圧勝(②着以下に1.3秒差)した勝ちっぷりは、時計上の価値があ。このレースの③、④着馬は既に未勝利を勝ち上がっており、決してメンバーレベルが低かったわけではない。それでいて②着以下には1.3秒もの大差をつけているので、ダートの短距離ならこのクラスでも十分通用する。前走は久々に芝のレースを使ったが、昇級初戦の前走でも、いきなり芝で③着したように、今の古馬1勝クラスなら素質も実力も上位の存在。スタートダッシュが速いタイプではないので、内枠だけは引きたくなかったが、6枠7番なら問題ないだろう。53キロの軽量なら、スピードの違いで押し切れるハズだ。相手はこのクラスの函館ダ1000mで④着、③着の実績がある〇スピードパンサーと、コパノリッキー産駒で距離短縮で一変のありそうな▲アベベを本線に狙いつつ、△スコーピオン、△ヒメカミノイタダキ、△ステラシティまでおさえたい。

(結果)

◎ホークレア (①着 1人気)

〇スピードパンサー

▲アベベ

△スコーピオン (②着 2人気)

△ヒメカミノイタダキ

△ステラシティ (③着 4人気)

 

 

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