日本ダート界の二大スター、⑦レモンポップと⑬ウシュバテソーロ。初対決の舞台の日本のG1ではなく海外で。さらにはBCで日本馬に感動と勇気を与えた④デルマソトガケも登場と豪華メンバーがサウジに揃った。これが1着賞金約15億円(1000万ドル)が放つ磁力なのだろう。もちろん、本場米国からもBCを制した⑭ホワイトアバリオやペガサスWTの勝ち馬⑨ナショナルトレジャーと世界の一線級が集結した見応え十分のレースとなった。

 

サウジアラビア・キングアブドゥルアジーズ競馬場

左回り・平坦 サウジカップが施行されるD1800は直線が長くワンターンのコース

時計は1分50秒台の決着が見込まれ少し時計がかかる重い馬場が想定されるため、昨年のパンサラッサのような芝で活躍しているスピード型は苦しくパワー型に有利な馬場状態が見込まれる。

 

キングアブドゥルアジーズ9R サウジC (G1) D1800

レーティング

124⑭ホワイトアバリオ 122⑬ウシュバテソーロ 121⑨ナショナルトレジャー

予想

◎⑭ホワイトアバリオ:ベイヤー指数も前走のBCの内容からもここでは格上的存在。さすがにこの馬が負けるのは考えずらい。

〇④デルマソトガケ:先行馬が揃いタフな競馬になったらこの馬の出番。外寄りの枠順は気になるも鞍上がルメールなので問題ないだろう。

▲⑫セニョールバスカドール:絶好の展開。穴ならこれだろう。

★⑨ナショナルトレジャー:BCマイル2着→ペガサスWT1着と実績なら⑭ホワイトAに引けを取らないが今回は展開が厳しく重い印は打ちづらい。★か△かはオッズ次第。

△⑬ウシュバテソーロ:展開向くが、このメンバーで後ろからは難しい。距離も1ハロン短い。

△⑦レモンポップ:展開、馬場から厳しい声が多いが、個人的にはいい枠に入りその圧倒的なスピードで楽に先手が取れるのではないかと思っている。日本馬で勝つならこれだろう。が、去年のドバイでの惨敗を考えると海外遠征そのものに疑問符がつく。

△②クラウンプライド:こういう渋い成績の馬は人気の盲点となりやすくオッズ的においしい。鞍上モレイラも魅力。

 

①カーメルロード:前走タイム魅力も枠順が悪く無印。

⑥アイソレート:これまでマイルまでしか距離実績がなく、さすがに厳しい

⑪サウジクラウン:⑦レモンポップがジャマ。自分の競馬ができないと脆い。

 

2/26追記

レース回顧 的中?(予想は的中といっていいかわからないが馬券は的中)

馬連:⑨-⑬

3連複:⑪-⑫-⑬

回顧

先行激化によるズブズブ決着...ではなく、先行2頭がギリギリまで粘り込み、スリリングな展開となったが、結果的には最後方から強襲した⑫セニョールバスカドールと⑬ウシュバテソーロのワンツーフィニッシュとなった。現役最強馬⑭ホワイトアバリオの惨敗は不可解だが、先行できた2頭以外はすべて壊滅状態だったことを考えると最内枠がアダとなったと考えてよいだろう。そういう意味では④デルマソトガケはよく踏ん張ったと思う。

 

⑬ウシュバテソーロ:前がやりあったとはいえ素晴らしい内容。米国では難しいが、ドバイなら展開次第。

高木調教師「馬はしっかり走っています。完璧なタイミングで差したと思ったのですが。2000メートルの方が競馬はしやすいと思いますし、ドバイに繋がると思います。」
川田騎手「馬の具合も素晴らしい状態で今日まで連れてきてもらいましたし、レース自体もこの馬らしく走りながら気持ちを出してくれて、とても良い走りをしてくれましたが、勝つという結果だけ得ることができなかったです。本当に素晴らしい走りをしてくれて、ウシュバテソーロらしく走り切ってくれたと思います。」

④デルマソトガケ:反応が鈍かった。次良化が見込めるならドバイも怖い。

音無調教師「休み明けの分だけ気合いが空回りしてしまいましたが、それでも5着ですから次のドバイでは良くなってくれると思います。昨年もドバイで勝っているので、巻き返しを期待したいと思います。」

ルメール騎手「良いコンディションで競馬をしてくれました。スムーズに運べ、直線に入って勝てると思ったのですが、休み明けということもありラスト200メートル、300メートルで苦しくなってしまいました。次のドバイでトップコンディションであれば、良い競馬ができるのかなと思います。今年のサウジカップはすごくレベルが高かったのですが、またトライしたいです。」

②クラウンプライド:力不足ということで

新谷調教師「状態としては満足のいくものだったのですが、この淀みのない流れで前も粘っており、クラウンプライドなりに頑張ってくれていたと思いますが、やはりすごいメンバーが揃っていたんだなと思いました。一度仕切り直しでもう一度頑張りたいです。」
モレイラ騎手「スタートから自分でレースを作って、レースの半分までは非常に良い状態で走ることができましたが、その後はずっと追う必要があり、最後には力が残っていなくて残念な結果となってしまいました。」

⑦レモンポップ:遠征、米国馬との先行争い。どちらも克服困難ということ。

 田中博調教師「スタートはそれなりに出ており、その後の先行争いには参加せずリズム重視で進めた形でした。前には厳しい流れだったとは思いますが、3コーナー位から騎手が動かしているので正直距離云々の問題ではないような気がします。これまでは結果が出ていたのですが、競馬において自分が考えているこの馬の適正と、馬が頑張ってしまう適性が少しマッチしていない部分が、競馬に対する雰囲気の悪さに繋がった気がします。体の状態はすごく良いなと思って臨んだのですが、結果が伴っていないので、体だけじゃなく気持ちの面からも使っている条件を見直す必要があるのかなと感じています。」
坂井瑠騎手「残念な結果でしたが、もっともっと腕を磨いて、いつかサウジカップを勝つことができるように頑張ります。遅い時間まで応援ありがとうございました。」