こんにちは、競馬Eブックです。
競馬新聞やスポーツ新聞の競馬欄には
【東京8R3連単35,250円的中!!】
とか
【京都2R◎▲×22,450円スバリ!!!】
などという見出しをよく見かけることがあります。
この見出しを見て、「次は、自分も・・・」と精力的に予想をされている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、よく考えていただきたいのです。なぜ、これらの予想結果が見出しになるのかを・・・。
見出しになるということは、つまり『珍しい』ということなんです。普段ではあまり無いということなんです。だからこそ見出しとしてわかりやすい位置にデカデカと載せられるわけです。
私は、全面的に3連単を否定しているわけではありません。その爆発力には恐るべき魅力があります。しかし、冷静に考えてみると3連単やウィン5という馬券はものすごくハイリスクな馬券なのです。
3連単というのは、複勝やワイド馬券と異なり的中馬券が1種類しかありません。ということは、たとえば、3連単馬券を54点買いして、仮にハズれた時にはすべてがハズレ馬券になるのは当然ですが、馬券が的中したとしても53点の馬券はすべてハズレ馬券となってしまいます。
これは、言い換えればレースが始まる前からあらかじめハズレ馬券を購入していることになります。さきほどの例でいえば1枚の的中馬券のために53枚のハズレ馬券を購入しているわけです。
「好配当だから、的中すれば十分取り戻せる」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。その考えを私は否定するつもりはありません。きちんとした理論に基づき素晴らしい回収率をあげている方を私も何人も知っています。
しかし、そんな方は残念ながら少数派です。多くの方は感情に流され、根拠のないまま高額配当という珍しい『見出し』に踊らされ、大きなリスクをとらされているというのが現実です。
WIN5という馬券はもっと深刻です。最大の問題点は【対象レースが終了するまで配当が分からない】ということです。配当が分からないにもかかわらず、100点、200点と多点買いをする人達。確かにエンターテインメント性の高いおもしろい馬券ではありますが、馬券回収率を考えた場合、配当が分からないというのは大きなリスクです。
馬券を売る側から考えた場合、3連単やWIN5の最大のメリットは多点買いになる分、売り上げが上がるということです。それに対し、配当を受け取る側(我々)の控除率は変わらない。なぜ、3連単やWIN5を大々的にPRしているのかはこれ以上言わなくても、もうお分かりでしょう。
競馬(馬券)の楽しみ方はひとそれぞれです。しかし、今回ご紹介したようなことを知っているかいいないかでは楽しみ方にも少なからず変化があるのではないでしょうか。馬券を売る側ばかりの論理ではなく、馬券を買う側の論理を見極めた上で、競馬を楽しんでみてはいかがでしょうか。