今日の歌 夢 遊 境 一月十四日(土)
今日の歌
夢 遊 境
*冴え冴えと冷ゆる風 その鋭きに身削がるるままひとり佇つ丘
(佇つ=たつ)
*くれなゐの鮮たりいまし散り果つる冬の薔薇のそのいさぎよさ
(薔薇=しゃうび)
*汗淋漓たりし過去の夜いま夢にしみじみとそのししむらを恋ふ
汗淋漓たる汝に酔ひし夜もありきしみじみとその肉叢を恋ふ(推敲後)
汗淋漓たる汝に酔ひし夜もありき如何にいますや十年経しいま(再推敲)
(十年=ととせ)
*花に寄り花を手繰れば胸ぬちに浮かぶ過去世の朧なる 影
薔薇に寄り花を手繰れば胸ぬちに湧く朧なる汝が薫る肌(推敲後)
*かの杳き顔貌を恋ひ散る雪のなかはつかなる香に酔ひて居り
(顔貌=かんばせ)
しばらく離れていた”旧かな”に戻してゆきます。付帯する記事は”新かな”で、純粋に”歌”のみを。
文語歌はやっぱり旧かなのほうが似合います。ただ、此処十年以上新かなに馴れていましたので、多少の間違いをしでかすかも知れません。お気づきの時はどうかコメントして正して下さい。