憮然となっていた私に容赦なくロケ日がやってきました。
(憮然:意外な成り行きに驚いたり自分の力が及ばなかったりで、ぼうっとすること。)
最初のロケ地は遠野です。
そうです、あの民話のふるさとの遠野村です。
座敷わらしやらカッパやらがいる。
もう旅行気分です。
ルンルン!
ここのシーンは悪代官が殺される場面!
(`o´)ノあちょ!
私の本来の仕事です。
一番心配なのは
悪代官が鎖鎌に絡められて馬から
落馬するカット
落馬→骨折が考えられます。
落馬シーンは我が剣優のメンバーがスタントマンとして担当します。
一応、着物の下にはプロテクターをはめています。
もう一つは鎖鎌を見て馬がビックリして逃げないか??
この2点です。
こればかりは東京で練習するわけにはいきません。
現場でぶっつけ本番です。
で、やってまいりました!
やっと桜が咲き始めた遠野村。
朝晩は肌寒い!!
イヤ、寒い!!
五月の連休明けだというのに1分咲き。 北海道より寒い!
時代劇撮影の大変なところ。
・ 電柱が写らない(電柱が無い)場所。
・ なので東京からかなり離れた田舎。
・ スタッフの交通費が桁違いに掛かる
(東北新幹線代だけで往復一人26000円!!)
・ わらじ1足から用意しなくてはならない。
・ 全て着物(当たり前!)
現代劇より予算が掛かりすぎるため、映画の企画応募でも「時代劇は除く」とあるぐらいです。
で、
本題の落馬シーン。
まず、馬の反応を見るため、アタシが鎖鎌を廻しながら馬の後ろから
そーと忍び込みます。
すると、どうでしょう、、
馬クン(シゲカツ1号という名前のお馬さん)はスタコラサッサと逃げてしまうではないですか!!
そりゃそうでしょう。
見たことがないオッサンが、分けの分からない“鎖鎌”を振り廻しながら近ずいて来るんですから、、、
そりゃ逃げますよー、誰だって!!
このままでは撮影なんて絶対ムリ!!
(滝汗)
明日が撮影本番です!
馬主、調教師、私はボー然となるのでした。
~ 続く ~