真夜中に聴こえる

懐かしい声

このまま起きて朝を迎えたい

ぼやけて見える過去の場面

どれも二人でいた景色

訪れる新しい季節の始まり

ただ…

あなた が いない まま


黒い春

泣けないのは

涙が枯れたから?


悲しみに しがみついて

驚く程に

時間は流れた


夢を見れたら

どんなに幸せなの?

許されるのなら

誰でも願うこと


同じ服を買って

同じ香りを愛し

同じ時間を過ごした


もし

出来るなら

代われるなら

もう一度

あなたと いた 頃の 私に


伝えてあげたい

その繋いでる手は離れてしまうから

一緒に約束した

星空が地上に映る場所へ

どうか 二人で

其処で 教えてあげて

「あなたを愛してる」と


無口な春

黒のベールを纏う

伏目で全てを諦めた様な表情


微かに聴こえる

思い出からの声

惑わされてる

彷徨っている

許しを請う


どんな綺麗事なら

痛む心に効く?

都合良く終わらせれる

薬があればな


もし

出来るなら

戻れてしまうなら

もう一度

あなたと 会えてた 私へ


伝えてあげたい

抱き締められた温もり

忘れていってしまうから

最後の約束

二人で決めた指輪を

あなたの眠る場所へ


彩りの消えた春の終わり

風に 運ばれていった

私の「願い」


千切れた身体

続く錆びた道

大好きな赤い糸で

染め上げた季節に最後

私は「笑う」