今回は日米の俳優たちによる英語での上演、
舞台左右に縦書きの日本語字幕というのも私は初めての経験。
ひどい近視なのでそれには頼らず
聞き取ろうとしているうちにだんだん耳が慣れて
聞こえるようになってきた。
ただ
鳴り響くロック調の音楽が
私には辛い。
20分の幕間に
ワインとサンドイッチでホッとしているところ。
ストーリーは全て歌で展開する。
劇団四季のような歌と台詞の混在するミュージカルしか知らない私は
それにも多少戸惑った。
曲ごとに観客席から響く拍手にも。
終わるや、孫が感想を聞いてきた。
彼は興奮気味に自身の感想を語り
登場人物の誰それが好きなどと語っていたが、
私は残念ながら彼の話に伍することができなかった。
遠い昔、
『ウエストサイド物語』が一世を風靡した時に
まるで感興が湧かず
友人たちのハナシに乗れず
ひとり醒めていたことをありありと思い出した。
そもそも今回の観劇は
娘がかつて観て素晴らしかったので
息子にも観せたいと思ったが
上演時期が早稲田大の夏の集中講義と重なって自身が伴うことが叶わず、
私に声がかかったのだった。
前日には娘の幼稚園時代からの幼馴染が観て
「とてもよかった」という前評判もあった。
彼女は中学時代からの海外育ちで
ロサンジェルスのハイスクールを出て
帰国後慶應義塾大学に進んだキャリアウーマン、
確かオペラ鑑賞が趣味である。
その彼女が賞賛した通り
確かに熱っぽいいい舞台だった。
観客たちは興奮気味で
期間中リピートするファンもいるらしい。
ストーリー展開もテンポよく歌もよかった。
主役のひとり山本耕史さんの英語も
とてもナチュラルで全く違和感がない。
山本氏の演技はコチラ
もちろん私には
登場人物がゲイだったり
ドラァグクイーンだったりするのにも
偏見はない。
それなのに"刺さらなかった"(孫の言葉)のは
私の耳が
とにかく大きな音や"ロック"に適応できないからだろう。
「好きだった曲は?」
月並みだが Sesons of Loveである。
これはこころに響く歌声だった。
今回のではないが
YouTubeで是非聴いてほしい。
夕暮れには新宿三丁目にいた。
「これを食べなくちゃ夏が終わらない」
という孫と新宿伊勢丹内の虎屋へ。
宇治抹茶かき氷に白玉と練乳をプラス。
セットの飲み物は抹茶グラッセ。
私は秋先取りの棹物と煎茶。
棹物は新更科。
更科の月が擬されている。
ふたりで
夏と秋の狭間を楽しんだ。
デパ地下をくるりと周って
彼は好物のハムを土産に帰宅。
私もお月見菓子の下見などして帰路へ。
メトロを降りて
バス停に着くや0分でバスがやって来た。
この路線のバスは20分間隔で
なんとラッキーなこと❣️
ところが乗り込んだバスは
降りる予定のバス停の二つ手前で終点という。
バスは環七をUターンして止まった。
初めてそれに遭遇してビックリ‼️
同じように戸惑う人も多く
「ここからどうする?パパに迎えに来てもらう?」
なんて母娘もいた。
迎えに来てくれるパパのいないけいあゆは
そこからたっぷり歩くことになって
夕闇にライトアップされた妙法寺を見ながら参道を行く。
その頃には足も違和感なくなっていて
邪魔な杖を手に
虫の音を聴きながら
心地よい秋の中を歩いた。
いつのまにか7500歩❣️
30度超えの夏戻りの日
だが帰りは確かに秋…
そんな夏と秋の狭間に遊んだ一日になった。
今回の渋谷行き、
さてどんな経路で?と逡巡し
結局メトロ乗り継ぎを選んだ。
東高円寺まではバスもあるが
足の不安もあってタクシー700円で。
そこからメトロ利用で15分ほどで渋谷だ。
最寄りのバス停から渋谷行きのバスもあるが
時間は30分以上かかる。
前夜までは
タクシーで永福町まで
そこから8分井の頭線に乗り
渋谷のつもりだったが
同じ渋谷でも
ヒカリエはハチ公やスクランブル交差点とは
JR渋谷駅を挟んで反対側にある。
井の頭線渋谷駅からヒカリエまでの経路を調べてみると
なんと1キロも歩くというのでやめた。
便利な時代である。
ネットで検索するとこんな情報もあった。
"6分9秒"より"34秒"を選んだのは
当然だろう。
キライな街渋谷は
近くて遠い街である。
シアターオーブから見た渋谷。
向かいのビルのデザインには何か不安を感じる。
これも好悪人それぞれだろうが。