前記事「けいあゆ銀座へ」と合わせてお読みください。

うさぎうさぎうさぎうさぎうさぎうさぎ


あそびをせんとやうまれけん




みずほさんご自身が
その『梁塵秘抄』の一節を挙げて
ご自身の作品を解説しておられたように


この作品展は
平安の歌人、伊勢を中心に据えて

当時の貴族たちの
高度な知性と豊かな感性に裏付けられた
"あそび"をテーマに

全てみずほさんの独創から生まれた手芸作品展である。

着想から実践まで
心浮き立たせながらものされた作品群…


それらは
平安の貴人たちの"あそび"のイメージの具現であり
みずほさんご自身の"あそび"でもあるのだった。

まさに"布あそび"。




その名に違わぬ作品たちが並ぶ。



けいあゆは飽きずそれを眺めている。




うさぎうさぎうさぎうさぎうさぎうさぎ



此処は銀座、

メトロを降りて地上に出ると


お馴染みの和光。

時計は今、ミッキーマウス仕様。


此処を振り出しに

銀座の街歩きスタート。




京橋方向に歩いて

三越とマツヤ、二つのデパートを過ぎると


海外のスーパーブランドが並ぶ。



其処からひとつ裏通りに入ると


大好きなアキオモリがあって





其処を目印に路地を入ると

目指すギャラリーである。



少し緊張してドアを開け

先客の相手をしておられるみずほさんを見てホッとする。




うさぎうさぎうさぎうさぎうさぎうさぎ



今回の作品展の作品については


その制作過程もその作品自体も

ブログの記事では拝見していたが


現物を目の当たりにすると

言葉を失う。



平安の貴人たちも花見をしたろう見事な藤の花は

さげもんのようなカタチで

立体的に表現されている。





泥の中から

青空に向かって真っ直ぐに咲く蓮の花。



ベトナムのシルクを使って制作されたタペストリーである。



そのステッチや刺繍の細やかさ❣️


イタズラ心で

Siriに聞いてみると

ちゃんと"ハス"と答えた。


そのくらい見事な蓮花である。



画像では伝わらないだろうその精緻さに

圧倒される。








正面のタペストリーは"貝合わせ"がテーマ。








傍らの小屏風の文字は

サテンステッチで筆の流れまで再現されている。





さりげなく置かれた果物も彼女の作品。

柘榴に柿、林檎、

食べさしの蜜柑のリアルなこと。





足元の秋の草花や其処に留まる蝶も

もちろん彼女のオリジナル。


なんと

刺繍もキルトも一度も習ったことはなく

全て独学独創なのだそうだ。







この鼓は切手になっている。






もちろん日本郵便で使えるが

しばらくは使わずに眺めていたい。

それから徐に値打ちのわかる人に送ろう。




ライトがガラスに映ってしまったが


こちらは『竹取物語』で

かぐや姫が天に帰って行くところ。





その時代の衣装など参考にできる図版はなく

懸命に調べ

それを元に想像力を駆使して

制作されたという。



翁と嫗は手を振ってかぐや姫を見送っているのではない。 


翁は中腰になり高く手を伸ばして

「な行きそ(どうか行かないでくれ)」

と叫んでいるのだ。


嫗は哀しみに声も出ず

脱力して追うチカラもないのかもしれない。


みずほさんの表現力で

"ものがたり"を感じさせてくれる一枚だった。



こちらは鶯。

「鶯合わせ」という遊びに因んだ作品。






今にも鳴き出しそうな鶯は刺繍で

嘴はネイルチップにジェルネイルで作られているのだそうだ。


それを思いつくのがスゴイ❣️








みずほさんのあそび心を

全てお伝えすることはできないが

それら一つ一つが

三ヶ月以上の月日をかけて

時には指の痛みを堪えながら生み出された

と思うと


縫い物が苦手で半衿つけがようやく…の私は

ただただ感服。


その作品の一つ、

こんな素敵なバッグを分けていただき大感激❣️





素材はタイシルク。

チェーンで斜め掛けも出来る。


手作り大好きのけいあゆの

タカラモノがまたひとつ…


大切に愛用したい。



今回先着の福岡のゆるゆるさんと

わずかな時間差でお会いすることは叶わなかった。


再会は来月の福岡で❣️