10数年ぶりに通りかかり
変わらぬその佇まいに
ふらふらと吸い込まれた。



屋台風タイ料理の店だ。


ランチには遅く晩ごはんには早い

そんなオヤツ時だが

ほぼ満席の賑わいである。


此処のパッタイやガパオが好きだったのを思い出して注文。





その両方が食べられる欲張りセットだ。



うーん、変わらぬ味で

お、い、し、ー



辛いのが苦手な私でも食べられるソフトな辛味と酸味がいい。


カルディとかで材料を買って自作しても

なかなかこの味は出せない。

これはココで食べるに如くはなし、

などと思いながら食べていると



隣の席の女性が携帯電話に出た。

その声にちょっと驚く。

シニアらしい外見より遥かに若々しい声だったからだ。


そして話の内容にさらに驚く。


「今 テンジンの地下でごはん食べてる」

彼女ははっきりとそう言ったのだ‼️


先方は場所を確認しているらしい。

どうやって其処へ行ったかとも聞いているようだ。


「(ココは)チユウオウリンカンじゃない」

「ツルマから電車に乗ってはいない」

「ウチから歩いてきた」 


☆コレらの発言は不審に思った私がスマホにメモしたもの、ほぼ正確だ。



天神は福岡の繁華街として有名だが

彼女と私がいるタイ料理店は

新宿西口と南口の間の

"ルミネ"の地下2階にある。


そして話題の

中央林間も鶴間も神奈川県大和市の地名で

東急沿線かと思う。



彼女はいったい何処からどうやって来たのだろう?


電話をかけてきた相手は彼女の居場所が掴めず

オロオロしているのでは?


たぶん彼女は認知に問題のあるシニア女性。

家族は居場所を確認したくて問うが

彼女が提供した情報では

それを掴むのは至難だろう。


なんといってもココが

"天神地下街"という認識なのだから…


私が立ち去る時

彼女は美味しそうにカオ・マン・ガイを食べていた。

お腹がいっぱいになったら

家族に電話をかけて迎えに来てもらうだろう。

家族の方でも

GPSで彼女の居場所を突き止めるのでは?


今ごろ無事家路に就いていることを願う。




うさぎうさぎうさぎうさぎうさぎ


新宿へは

京都行きのチケットを買いに来た。

上階から聞こえる工事のドリル音を逃れる目的もあって。


チケットはたいていは最寄り駅の自販機で買うが

ジパング倶楽部の割引を使うには

みどりの窓口で対面でチケットを買わねばならない。


其処には20人ほどの列が出来ていたが

割引のためには並ぶしかない。


おやおや、中国人らしい女性二人がやって来て

列を無視して窓口へ。

誰も注意しない、日本人はお人好し?


窓口が6箇所あったため

列もスムーズで

さほど待たずに

希望の列車の富士の見える側の席が取れて一安心。



バスの着く新宿西口から

みどりの窓口のある新宿南口へは


"モザイク通り"を抜けるのが至便だが

なんと其処がただいま工事中で通行できない。

どうやらモザイク通りそのものがなくなるらしい。




やむなく別の抜け道として新宿ルミネを通ることになり

久々のタイ料理となったわけだ。


おかげで

京都や奈良の友人たちへのお土産も買えたし

楽しい回り道になった。


久々に晴れた今日、

少しの風に桜が舞う🌸🌸🌸









川は花びらを浮かべて流れ





川辺には鷺や鴨が遊んでいる。

(真剣に餌を探しているのかもしれないが)



桜に気を取られているうちに

あちこちに小さな花たちが咲き始めた。



ツルニチニチソウとオキザリスは

紫と黄色、そして緑の配色の美しさを教えてくれる。

こんな配色の帯締めが欲しい。






タンポポとハナニラも黄色と紫。



モッコウバラも咲き始めた。






椿たちはそろそろ終焉、

艶やかに長い春の余韻を残して。



落椿を石の上に置いたのは

ココを通って下校する小学生だろう。

誰が教えるのか

それはこの季節毎年毎日の慣いである。








今日のけいあゆは


春着の小紋に

名残のさくら帯。

京都二鶴工芸さんの手になる私だけの一本だ。








日頃の私らしくもなく

帯周りをピンクでまとめたのは

私なりのさくらへの愛惜からだ。


来年またね❣️