新しい着物が届いた。

新しい…と言っても
ネットオークションで手に入れた新古もの。
縁あって私の元にやってきた着物だ。


早速試着!


例によってナチュラルなおウチメイクだったが


着物を羽織るとなれば
やはりちょっと鮮やかな口紅をさして…
(コレはこの冬、福岡のブロ友さんと初めて会った折に褒めてもらったゲランの口紅。
新しく贖おうとしたらもう廃盤だそう…今や貴重品になった。)



さてどうだろう?


羽織っただけで帯も締めていないし
半衿には襟芯が入っていないので
グズグズなのはご容赦あれ。

問題はこの色が私に似合うかどうかだ。


雲取柄の訪問着。
ベースの色は源氏鼠(紫みのある灰色)と商品説明にあったが


届いてみると茶鼠の方が近い気がする。





洋服ならば
こんなグレーとブラウンの中間色を
グレージュと呼んで
ここのところキャリアウーマンたちの間で
ちょっとした流行色でもある。

好きな色だ。

それにしても
昔の人の色感覚にはいつも驚かされる。

江戸の昔、繰り返し出された奢侈禁止令で贅沢を禁止された町人たちは、
着用を許された茶、灰、藍の三色の多様なバリエーションを生み出し愉しんだと言われる。

いわゆる四十八茶百鼠(しじゅうはちちゃひゃくねずみ)である。

灰色と言わず鼠色と呼ぶのは
火事の多かった江戸では
"灰"という文字を嫌ったかららしい。


溝鼠色(丼鼠)というのまであってちょっと愉快だ。






調べてみると
色彩検定のテキストにも
興味深い記載があった。


四十八茶百鼠の意味とは

四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)とは、江戸時代の町人が工夫して編み出した、茶系、鼠色(灰色)系の染色のバリエーションを指す言葉です。ここで言う「四十八」「百」は「たくさん」という意味。実際には茶系も鼠色系もそれ以上のバリエーションがあったそうです。

検定的には、色彩検定では1級、カラーコーディネーター検定では3級の出題範囲。四十八茶百鼠のうち、両テキストに登場する色名をピックアップしてみました。

四十八茶百鼠の鼠色系の色
四十八茶百鼠の鼠色系の色

四十八茶百鼠の茶系の色
四十八茶百鼠の茶系の色



ちなみに
私が絶対似合うと自信がある色は
利久鼠や深川鼠だ。

この着物にもう少し灰色味を加えた色。



茶系の色には
当時の歌舞伎役者の名を冠したものが多々あり
彼らが江戸の流行色をリードしていたことが分かって興味深い。


そう言えば

市川海老蔵さんは
このコロナ禍で
予定されていた団十郎襲名を
延期されたとか
(そして秋には博多座で
海老蔵としての最後の公演の予定だそうだが)

めでたく団十郎襲名の折には
何処かに団十郎茶を身につけられるのかしら…

と想像し愉しんでいる。


うさぎうさぎうさぎ


今朝は朝風呂でさっぱりゆっくり…
温泉には久しく行っていないが
好きなオイルで温泉気分は充分味わえる。
ちょっと負け惜しみっぽいが。


戸外は再びの猛暑。

朝昼ごはんは
クーラーの効いたおウチならではの


海老入りのワンタン。
あっさりスープに博多ねぎたっぷりで
熱々をいただく。


付け合わせは緑の茄子と玉ねぎとししとうの
黒酢炒め。




ややタンパク質不足の献立だが

昨夜は
鶏むね肉の南蛮をたっぷりと


揚げ茄子の味噌ダレかけを添えて


平らげたので

一日トータルで見れば
なんとか栄養バランスもとれたようだ。




うさぎうさぎうさぎ


久しく会わない仲間から
秋の横浜同期会の知らせも来た。

神無月半ばの横浜…

その頃には東京のコロナ騒ぎは
鎮まっているだろうか?


手に入れたばかりの茶鼠の訪問着で
仲間たちと横浜に遊ぶのもいいな。

もちろんソーシャルディスタンスを意識して…。