母の風邪で
もろもろ流れて止まらない。

上京した弟一家との会食も叶わず
四世代三人での新年焼肉パーティも
母がベッドとあっては
諦めるしかなかった。

さらに流れには歯止めがかからない。

今日は三週ぶりに
ネイル塗り替えに新宿まで赴く予定だったが
変更を余儀なくされてしまった。
さて 今からの変更で
お気に入りのネイリストさんの指名が
叶うかどうか。
そもそもいつなら出かけられるのか。

またさらに 明日には
年を跨いで三週間ぶりに
娘と孫の三人で会って
今後のことを一緒に考えるはずだったのに
…。
娘の長いイタリア出張の前に
それが果たせるといいが。

母の発熱一つで
流れるものども を思うと
来し方
自身も娘も大きな病や事故もなく
だから無茶な仕事も続けて来れたのだ
とつくづく思う。

それは常に感じてきたことだが
改めて健康なる身が有難い。

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昨夜も 夜中も 明け方も
そして今も
いくら薬を飲んでも
冷えピタを貼っても母の熱は続き
食事も含めて全介助が続く。
訪問診療のセンターに電話しても
「解熱剤を飲ませ様子を見て」
と言うばかり。
「なにか異変があればまた電話して」
とも…
異変があってからでは遅いのでは?

「大丈夫?」には「大丈夫じゃない」
「しんどい?」には「しんどい」と返す母。

長引く熱に母も苦しみ
私もいたたまれない。

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お粥はやっぱり拒否。
刻み苺にたっぷりの練乳、そして生クリーム。
その冷たさが熱のある口には心地よいらしく
口元に運ぶとひと匙毎に
「美味しいアイスクリームねぇ」と喜ぶ。

「大した熱ではないから心配しないでと言って」
というから
「誰に?」と聞くと
「お母さんに」…
もちろん母の"お母さん"は
半世紀近くも前に鬼籍に入っている。

入れ歯を嫌がり 外した母は
急に老婆のように弱々しく老いて
また涙ぐんだ目元は童女のようで
なんだか可哀想でならない。

予定なんて全部ナシでもいいから
早く熱が下がって
またちょっと辛口の決まり文句
「そういうことにしときましょ!」
が聞きたいものだ。

*孫といつも話している。
「おばあちゃんの認識間違いを訂正すると
いつも決まって『そういうことにしときましょ!』って…
あれは 絶対間違いを認めていない言葉だよね。
あれ言われるとムカつくよねー。」

そう、
あれは自己中心的で頑固ものの母の
本領発揮の決め台詞だ。