現在、市内で唯一義務教育学校の設置にむけて正式に計画が進んでいる「(仮称)武蔵浦和学園」。
この義務教育学校は、大規模校である沼影小学校、浦和大里小学校、内谷中学校を統合することで、「大規模校の解消と教育の充実を図る」ことを目的としていますが、統合後は3500人115クラスという超過大規模校が誕生することとなり、その設置目的と大きく矛盾し、地域住民だけでなく議会においても多くの批判を受けています。
 

 

 
一方で、片柳地区では市がこの武蔵浦和学園構想を発表する以前から、片柳自治会連合会会長、青少年育成片柳地区会会長、片柳中学校PTA会長、片柳小学校PTA会長連名による「(仮称)片柳義務教育学校設置に向けた要望書」を提出しています。
 

 

 

 
こうした背景を踏まえて、令和4年2月定例会予算委員会において以下の質問を行い義務教育学校設置についての条件と客観的事実について整理をしました。
 
 
ーーーーー以下質問ーーーーー
 
 
Q.『過大規模校・大規模校問題』も『過小規模校・小規模校問題』も同じく対応していかなければならない課題であると思うが?
 
A. 各地域における規模の不均衡、過大規模校の解消もそれから小規模校の教育環境の改善も、どちらも同じぐらい重要な課題と捉えております。
 
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Q. 全国的に見ても、いわゆる小規模校・過少規模校の対応策として、義務教育学校という制度を利用して成功されていると認識しているが?
 
A. 小規模な学校での義務教育学校の成功例が多いというふうに私たちも認識しております。
 
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Q. 市のホームページで公開されている平成23年度から令和3年度までの期間で、最も生徒数が減っている中学校というのは『片柳中学校』であると認識しているが、間違いないか?※過小規模校・小規模校において
 
A. そのとおりでございます。
 
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Q.(武蔵浦和学園について)沼影校舎と浦和大里校舎できる予定地を確認すると、700m離れているが、この距離は(義務教育学校として)、教育上、また、学校運営上問題はない距離であるという認識でよいか?※片柳小学校と中学校の距離は約500m
 
A.(700mという距離は義務教育学校設置に)障壁にならないというふうに捉えております。
 
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Q.(市内に義務教育学校設置の)要望が挙がっている地域はいくつありますか?
 
A.正式な要望書という形でお預かりしているのは、片柳地区(だけ)ということでございます。
 
ーーーーーー以上ーーーーーー
 
 
 
以上のやりとりでもわかるように、そもそも義務教育学校が大規模校よりも小規模校対策において実績を残していること。規模の不均衡は小規模であっても大規模であっても同様に解決しなければならない課題であること。そしてなによりも地域から望まれているのが片柳地区だけであることを踏まえれば、武蔵浦和地区よりも片柳地区の方が科学的には優先されるはずです。
 
 
 
しかし、現在は武蔵浦和地区が優先されている状況であり、それはEBPM(科学的根拠に基づく政策立案)の点からも問題があると言わざるをえません。
 
 
 
引き続き、片柳地区における義務教育学校の設置と、さいたま市におけるEBPMの確立に向け取り組んでまいります。