さいたま市議会2月定例会冒頭、代表質問。
我が団のさいたま市内は商業地域が狭すぎるのではないかとの指摘に対して、市長が「札幌市または千葉市、神戸市などの他都市と比較して遜色ない広さという状況でございます」と答弁しました。
 
 
 
 
この答弁を聞いて、私は疑問しか思い浮かびませんでした。
 
 
 
 
なぜなら、私の知っているさいたま市の商業地域は他政令市と比較してあきらかに狭いからです。
 
 
 
 
例えば、答弁で出た札幌市の商業地域総面積は831haあります。一方でさいたま市の商業地域総面積は483haと半分程度しかありません。
 
 
 
 
この点について、なにをもって「遜色ない」と言い切ったのか、当初予算審査において数字をあげて問い詰めることとしました。
 
 
 
 
すると、市からは「市街化区域面積における商業地域の割合では同等なんです」という詭弁が返ってきました。 
 
 
 
 
皆様はどう思いますか?
 
 
 
 
面積が広いか狭いかと言う問いに対して、総量ではなく、割合で比較した指標を勝手に持ち出しおいて、その点には一切触れずに「遜色ない広さです」と答弁をし誤魔化そうとするこの姿勢。
 
 
 
 
ちなみに、このさいたま市が持ち出してきた指標「市街化区域面積における商業地域の割合」で比較すると、東京23区より大阪市の方が「商業地域が広い」というロジックになります。
またそれだけではなく、名古屋市よりも福岡市、横浜市よりも川崎市の方が「商業地域が広い」と言う実態とは明らかにかけ離れた結果となります。
 

 

 

 
もちろん、単純な商業地域の総面積で比較すれば、日本で一番広いのは断トツで東京23区であり、その後に大阪市、名古屋市、横浜市、福岡市と続きます。
 
 
 
 
さて、どちらの数字が街の実態を比較する指標として相応しいか一目瞭然ではないでしょうか?(そもそも"広さ"という問いに割合で答えている時点で意味不明ですが…)
 
 
 
 
なにより、埼玉県下において、この「市街化区域面積における商業地域の割合」という指標で比較してみると、この指標が法則性を持たず、あまり意味をなさない数字であることがよくわかります。
 

 

 

 
さいたま市の理論が正しいなら、さいたま市の「商業地域の広さ」は、秩父市・蕨市以下ということになり、秩父市の「商業地域の広さ」は名古屋市と「遜色のない広さ」ということになります。
 
 
 
 
皆様、この結果をみて、この指標が何かしらの法則性や相関がある意味のある数字であると本当に思いますか?
 
 
 
 
学問的に考えれば、このさいたま市が持ち出してきた「市街化区域面積における商業地域の割合」という指標がいかに意味を持たず、「商業地域の広さ」を測る指標としても不適切であることがご理解いただけたかと思います。
 
 
 
 
まさに学部生以下の仮説です。
 
 
 
 
しかし、行政が一度正式に議会の場で発言してしまったことを覆すというのは、容易ではありません。
 
 
 
 
今回の件も然りで、この「市街化区域面積における商業地域の割合」が「商業地域の広さ」を測る指標なんですという答弁を正当化するために、最終的には、総面積で札幌市と比較しても、遜色ない広さであると議会で正式に答弁してしまいました。
 
 
 
 
皆様どう思いますか?
さいたま市の483haと札幌市の831haが遜色ない広さだと思いますか?
 
 
 
 
本当にさいたま市の街並みが、五大都市と呼ばれる札幌市の街並みと遜色ない同等なものであると思いますか?
 
 
 
 
人口がただ増えるだけで、事業所数等の他指標が伸び悩む理由がまさにここにあると私は感じています。
 
 
 
 
自己正当化のための詭弁ここに極まれり、このままでは街の成長が行政(さいたま市)に殺されてしまいます。
 
 
 
 
質問の様子はYoutubeチャンネルにもアップしたので、ぜひ添付のURLからご覧いただけると幸いです。
https://youtu.be/BzJO4ON2Ofs