先日のまちづくり委員会行政視察最終日は、名古屋市にお伺いしてきました!

 

 

名古屋市では、リニア中央新幹線の開通に向けて、JR名古屋駅前のロータリー再整備など様々な計画が進行しています。

 

 

今回、そうした名古屋市のまちづくりの中でも、興味深いと感じたのが「栄地区グランドビジョン」における、街中駐車場の整理についての方針です。

 

 

附置義務駐車場をひとつのパーキングビルに集約化して、なるべく街中から駐車場を排除し、また歩道における車の往来をなくすことによって、賑わいのある空間を創出していこうという方針です。

 

 


 

 

附置義務駐車場の独自ルールでいうと、地域全体で各地下駐車場に互換性を持たせるなどの地域ルールを作った、大丸有エリアが最も有名であると思いますが、この栄地区の方針は、その大丸有エリアの地上版といったところではないでしょうか。

 

 

ちなみに大丸有エリアでは、地域ルールを適用した結果、附置義務台数が 8,451 台となるところを 5,485 台の整備に抑制することが出来たそうです。

 

 

 

 

街からなるべく駐車場をなくすと言うのは、価値の高い都市部の貴重な空間の有効活用という意味でも大切な視点ですし、コンパクトシティの視点で見ても中心市街地を活性化する際に、賑わいを生まない駐車場を整理すると言うのは大切な考え方です。

 

 

しかし、大丸有の「全ての駐車場を一体のもとして考えて、みんなで協力して総駐車場数を少なくしよう」という考えと違い、名古屋市の方針だと一人の地権者が損をするという、まさにババを引く状態なので、絵に描いた餅として実現していないようです。

 

 

大宮駅GCS化構想でも、まさに駐車場の集約というものに取り掛かろうとしています。

高い合理性をもつが現実的ではない、絵に描いた餅として終わるか、大丸有のように実際に効果を上げることができるか、しっかりと今後の推移を見守りたいです。