三回に渡って鎌倉報国寺 菅原和尚のお話しを紹介しました。

 




鎌倉!
イザ鎌倉!

北条政子の演説「皆心を一にして奉べし。これ最後の詞なり」、これをNHK大河ドラマで初めて聞いたんだよね〜

女優はたしか、岩下志麻(だったかな)。
 

その後、僕はガキのくせに、なんでもかんでも…

 

「好きな芸能人は?」

「岩下志麻(松田聖子にあらず)」

「お嫁さんにしたい人は?」

「岩下志麻(メーテルにあらず)」

 

ガキのクセに。

 

 

かっこよかった…

北条政子のイメージはこれで決定!?ドンピシャですか!?

 

 

さて、アメブロでも芸能人たちがしばしば訪れる鎌倉。

みなさん、なにをしに行きますか?

 

 

観光かな?

サーフィンかな?

食べ歩きかな?

散歩かな?

 

 

空気を吸いに!

ってのもありでしょう。

 

ではどこに行きますか?
鶴岡八幡宮!しかし一度行ってそれから二度も三度も、という観光客はあまりいないでしょう。僕は参拝に訪れるのですが、やはり初回気分を味わっている方が多いようです。

 

「鎌倉でどこに行きますか?」

「こことこことあそこ!」

スラスラ答えられる鎌倉ファンは観光マップを携帯する必要もなく、オリジナルの目当てがあるはず。

でも…多くに人にとって欠かせないのは、やはり、鎌倉観光マップ。

 

そこには、鶴岡八幡宮を中心に、向かって右手(朝比奈インター方面)に竹本寺、報国寺、浄妙寺、向かって左手(北鎌倉方面)に建長寺、浄智寺、円覚寺が必ず紹介されます。あとは海岸方面(材木座方面)の光明寺、江ノ電に乗って長谷寺や鎌倉大仏高徳院でしょうか。

 

 

数々の観光寺院でぼくたちを引きつける鎌倉。

お宮さんについて僕はあまり知らないので別の方にお任せ(どこかでだれかが〜ららら)しまして、観光寺院と言われるお寺の苦労をご紹介しましょう。

 

 

「観光寺院はなにもしなくてもチャランチャランとお金が降ってくる」、なんて言われ方しますが、ここで忘れてはならないことが一つ。

 

 

僧侶を僕たちは、「住職」とか「お坊さん」とか呼んだりします。ここからわかる通り、お寺には僧侶(とそのご家族)が住んでいます。

だから、お寺を観光客向けに開き続けるということは、自分たちの家を観光してもらうようなものなんです。

 

ねぇ。

気心知れた仲ならお家に招きたくもなりますが、観光客っていってもいろいろです。

僕なんか、どちらかといえば一人で読書したり書き仕事したり思いに耽ったりするのが好きなので、ドヤドヤ人を家で目にしたら、家を壊して隠棲してしまいかねません。

 

 

しかも、お寺にはお墓があります。つまり、お寺は檀家さんがいらっしゃるんです。

お寺の運営は住職一人の問題ではなく、なにをしようにも檀家さんと(とくに総代さん)の意見が威力(住職の意見を通さない破壊力も!)を持ちます。

 

さらに大事なこと。

 

お寺って借り物なんです。

 

つまり、住職と言われていますが、お寺は僧侶の所有物ではなく、ただ借りているだけ。売ろうとしても自分勝手に売れません。返さなければならないもの、つまりレンタカーみたいなものなんです。

レンタカーにドヤドヤ人が勝手に乗り込んできたら、ちょいとモメますよね。

 

それでもお寺を開くのは?

それが仏道だからです。

庭が荒らされても、お墓に図々しく居座る輩がいても、少々のことは檀家さんや住職も辛抱してくれるでしょう。

都内では「防犯」という名の下、扉を閉ざしているお寺が多いのは事実。そうなってしまったらとても寂しいですよね(ガッカリだぜまったく)。

お参りにすらいけません。

 

 

 

お寺には穏やかで清らかな空気が流れています(そうでないお寺もあり僧侶もおりますが、ぶっちゃけるのは止めましょう)。
「空気を腹から吸え!」

とお世話になっている京都のお寺の住職は仰います。

 

せっかくお寺にいったら、心も穏やかで清らかでいたいですよね。

報国寺と竹の庭。ここはまさに穏やかで清らかな間。時間も空間も大切にできますよね〜

 

 

 

 

プロフィール

大竹 稽(Kei Ootake)
モラリスト、作家。てらterra株式会社 代表取締役 産経子供ニュース編集顧問

1970年愛知県生まれ。旭丘高校から東京大学理科三類に入学するも、医学に疑問を感じ退学。その後、私塾を始める。現場で授かった問題を練磨するために、再び東大に入学し、そこでフランス思想を研究しながら、禅の実践を始める「お寺で希哲する」を開きながら、共生問題と死の問題に挑んでいる。

既刊/「賢者の智慧の書」「つながる仏教」「ニーチェの悦び」「読書感想文ドリル」
近刊/「ココロってめんどくさいね」