山中伸弥教授を畑中京大名誉教授がインタビューした「ips細胞ができた」を読了致しました。

   インタビュアー 専門家なので、かなり専門的なお話が飛び交っていました。
  注としてkey wordも載っていますが、鎌状赤血球はマラリアに強くアフリカ人には多いが、逆に他の地域の人がこの赤血球だと貧血を起こして困る、というような話がどんどん出て来ますので医学関係者、医学生向きの書かも知れません。
   中山教授の「ips細胞」研究に至る経緯や研究の経緯などは大変楽しむことができました。
   他の先生のES細胞の研究をヒントに、ES細胞には細胞分化を巻き戻す因子があると考え、分化した細胞を多能性にしている因子は細胞で多能性を維持している因子とかなりオーバーラップしていると考えて探し、四年後までに24個を見つけた。
   というような細かい経緯がかなり学べました。
    山中教授がパソコンに強くプログラムも書き、長時間パソコンと格闘していることも畑中教授によると中山教授が良い成果を出せた理由と推測していらっしゃいました。
   今後の応用に関する話しもたくさん語られており、特に薬に応用できそうなものについてもほぼココに上がっているのではと思うほどたくさん語っておられました。
    やはり医学関係者、医学生必読の書ですね。