彼女とジェジュンは

美味しいご飯を

楽しそうに食べている。



東方神起~妄想ラブストーリー~

二人で

良かったんじゃない?


私とシムさんが

気まずい思いをする必要、

なかったんじゃないのかな?


私たち二人は

ただ

黙々と食べていた。


そんな中、

ジェジュンが

頃合いを見て聞いた。



東方神起~妄想ラブストーリー~

「二人は?」


どんな関係?―――


送って来た時から

気になってたこと・・・


その話には

私も耳を傾ける。



「チャンミンは

大学の時の後輩でね・・」


後輩なんだ?


私たち3人は

同じ年って話だから、

彼は、年下だ。


「ジェジュンに

会ったカフェの近くで

チャンミンにも

偶然、会ったの。」


その流れで

送ってもらったと

彼女は話した。



あのオープンカフェ?


大学の後輩と

言われて

ジェジュンの

不安が

治まるわけもなく・・・


「久しぶりに会ったの?」


「うん。

ずっと逢ってなかったから・・・」


・・・ね?―――



彼に

同意を求めるように

視線を投げかけた

彼女はどこか

はかなげで

哀しそうに見えた。



東方神起~妄想ラブストーリー~


でも、彼が彼女の

視線を受けて

答えることはなかった。





その代わりに

何もないと

思いたいジェジュンに

応えるように――


東方神起~妄想ラブストーリー~

「僕らなら

あり得ませんよ。

先輩、後輩というより

姉弟・・・家族みたいな

関係ですから。」


嘘を言っているようには

見えなかった。

だけど

姉と・・弟・・・?

家族?・・・



東方神起~妄想ラブストーリー~

「あっは

別にそうゆう意味で

聞いたわけじゃ・・・」


なんて言いながら

ジェジュンは

嬉しそうにした。



それを

はぐらかすように

別の話しを始めた。




東方神起~妄想ラブストーリー~

「じゃあ、今日の昼頃、

ここにいるみんな

あのカフェの辺りに

居たんだな?

偶然だな。」




「〇〇の車校って

あの近くだろ?」


「・・・うん・・

あ~、私見たよ。

教習中に

カフェに居る二人・・・」


「え?そうだったの?」


「うん。」


そのまま

夜まで二人で

遊んでいれば良かったのに・・


そしたら

巻き込まれることも

なかったのに・・・


「俺たちも

偶然会ったんだよ。

彼女は昼休みで歩いてて・・・」


「今日、仕事だったんですか?」


「うん。私の仕事は

土日休みじゃないから・・」


だから

夜、出直して来たのね・・



何の仕事?――


聞こうと思ったら・・・


東方神起~妄想ラブストーリー~

「フラワーデザイナーなんだよ。

あの辺りに、自分の店持ってて・・・」


すごいだろ?―――


ってジェジュンに

自慢げに話されたら

それ以上

聞く気がなくなった。


「すごいね。

よかったね、

素敵な人と出逢えて――」


ちょっと厭味だけど

幸せな人には

全然、効かない。


「あっは、

やめろよ~」


彼女も満更でも

なさそうだし・・・


「お似合いだと思うけどな。

カフェの二人、

いい感じだったし。」


”付き合っちゃえば?”とまでは

さすがに言えなかったけど、

二人を煽ったのは

確かだ。


バカだな~・・私って・・・



「って、そんなに見てたの?

俺たちのこと。

それも

注意されたんじゃね?


東方神起~妄想ラブストーリー~

鬼教官に―――」


余所見するな!とかって――



あっ・・・・


ここで

その話が来るとは・・・



「?さっき

言ってただろ?

鬼教官がいるって。」


ジェジュンのバカ!!


私のバカっっ


まさか

本人が来るなんて

思うわけないから、

ジェジュンに

少し彼の事を

愚痴ったのがいけなかった。



東方神起~妄想ラブストーリー~

シムさんは

まるで

他人事のように

コーヒーを

飲んでいて


余計に怖い・・・



「あれ?

チャンミンが

働いてるのも、

そこのこと?

さっき言ってたよね?

近くの車校って。」


「うん。」


「もしかして、

一緒に乗ったことある?

だから

知ってたの?

お互いのこと。」



明らかになっていく

事実に

ジェジュンも気づいたけど、



東方神起~妄想ラブストーリー~

「もしかして

鬼教官って・・・」


でも

そんな偶然

あるわけないかって

笑い話にした。



東方神起~妄想ラブストーリー~

「教官も生徒も

たくさんいますからね。」


シムさんも

合わせて

笑ってる。


何で?・・気付いてないの?

自分のことだって・・・


「そうだよな。

たくさんいるよな。」


もしくは

空気を読んでのこと?


大人・・・――

なんて思ったら・・・


「えぇ。

たくさんいるから

・・色んな人がいますよ――」



たとえば・・・―――


東方神起~妄想ラブストーリー~


「いきなり

手を握ってくるような

困った人――とかね。」


っ!!それって・・・


「そんな人、いるの?」


「えぇ、いますよ。」


私を見ながら

言ってる・・・


覚えてたんだ、

それが私だって・・・


「だって・・〇〇。

気をつけろよ?」


二人は

教官のことだと

思ってる?


”気を付ける”のは

私です・・・



東方神起~妄想ラブストーリー~

「では、僕はこれで――」


全然

大人じゃなかった!

最後に

大きな爆弾を落とすなんて

あんまりだ・・・


鬼教官が

自分のことだって

わかってて

仕返ししたの?・・


ドキっとする

私を見て

少し笑った。


やっぱり、

鬼かもしれない・・この人―――