東方神起~妄想ラブストーリー~


驚いて何も

言わなくなった私を見て

ジュンスは

笑ってる。


本当に

戻って来るってこと?


でも・・・・


「どうして?

戻って来ても

大丈夫って・・・・」


どうして?――――



そんなこと

許されるわけないと

思っていた。


だからこそ

何だか

ジュンスが言った言葉が

怖くて

素直に聞き入れられない。




東方神起~妄想ラブストーリー~


「心配しないで・・

何も心配することは

ないから。」


穏やかな口調の

ジュンス――――


それでも

まだ残る不安・・


それを

読み取ったジュンスが

教えてくれた。


オーディションに

合格して

デビューを約束された

ジュンスが結んだ契約は

短期間での契約だった。


デビューは

保障されたけど

いわば

試用期間のようなもの・・・


その間に

功績を残した

ジュンスと

事務所との契約更新――


「好きな歌が

歌えるように

頼んだんだ。」


「・・?・・・」


それだけじゃ

わからなかった。


私は知らなかったから・・・


ジュンスが作る歌が

すべて

私のことを

想った

歌だったこと・・


東方神起~妄想ラブストーリー~


「僕は〇〇ちゃんが

居ないと歌えない・・

〇〇ちゃんは

僕の一番最初の

ファンだから。」


ジュンスと

初めて出逢った

カラオケルームでのこと・・・


ジュンスの歌を

聴いて

立ち止まった私――


もっと聴かせて

欲しいと言った私―――



ジュンスは

それを励みに

頑張って来たからって・・・


そんなことを

言われて

嬉しくて・・・・


でも出て来た言葉は――



「私・・ファンじゃないよ。

ジュンスの

”恋人”なんだけど・・・」



ふっと

表情を緩めて

私の肩を抱き寄せた

ジュンス――――


東方神起~妄想ラブストーリー~




「だから

知ってるって・・」


〇〇ちゃんは

僕の恋人―――



「僕の恋人で

一番のファン・・でいて?

大好きだよ・・・」


ジュンス・・・・・



邪魔するものは

何もない。


二人きりの

部屋の中――


これからまた

一緒に

住めるんだよね・・・?


見つめあい

引かれ合いながら

距離を縮め

ゆっくりと

目を閉じる。


それでも

瞼に浮かぶ

ジュンスの顔―――



東方神起~妄想ラブストーリー~



・・お帰り・・ジュンス・・・・


許されないと

思っていても

待っていた・・


戻って来て欲しかった・・・



恋人同士の

私たちは

口づけを深くして

当然のように

溶け合った。