このドキドキは
いつまで
続くんだろう・・・
人が少くなった
駐車場まで
手を繋いだままだった。
何も
感じませんか?・・・
「・・・・」
見上げたら
チーム長と
目が合ってしまった。
反らすのも
不自然過ぎるし
そのまま
見ていた。
でもチーム長も
何も言わないから・・・
車の前に
手を繋いだ状態で
見つめ合い
立ち尽くしている
私たち―――
「あの・・鍵は・・」
車まで来ているのに
鍵を取り出そうとも
しないチーム長に
声をかけた。
「あ・・」
気づいて
鍵を探し始めた
チーム長を見て
この状況に
動揺しているのは
私だけじゃないのかもって
思った。
手は繋いだまま
片手で
全身のポケットを
一生懸命探している姿・・・
ドキドキしてたのに
思わず笑って
しまいそうになった。
私側の
ポケットが
膨らんでいる。
きっと鍵は
こちらのポケットに
入ってる。
「ここじゃないですか?」
私は手を
放した。
正直・・
本当は放したくない
気がしていたけど
いつまでも
こうしている
わけにはいかないから。
「あ・・本当だ。
ごめん・・ハハ」
少しだけ
気まずい笑いを
して車に乗り込んだ。
帰りの車は
あまり話さなかった
気がする。
でも嫌な空気感は
なかった。
遊び疲れて
口数が少なくなっただけ・・
翌日――
会社に
行ったら
朝からチャンミンが
怒っている声が
聞こえてきた。
誰と話してるの?
あ・・・
兄弟喧嘩?
でもないか・・
怒っているのは
チャンミンだけ。
「兄さん
知ってたんですか?
だから行かなかった
んですか?
そのせいで
僕は・・・」
”はぁ~”って
大きなため息
ついて横を向いた
チャンミンと
目が合った。
「!〇〇さん・・」
「おはよう・・ございます。」
二人の近くに
言って挨拶をする。
「おはよう――」
昨日の今日で
その笑顔に
ドキドキしたけど
悟られないように
軽く会釈する。
爽やかな朝なのに
一人怒ってるのは
チャンミン・・・
「どうしたの?」
軽い気持ちで
聞いたら
怒りの矛先が
私にも向かってきた。
「〇〇さんもですよ!
どうして
”また今度にしよう”
なんて言ったんですか?
先に約束を入れていたんだから
そっちのが
優先に決まってるじゃ
ないですか!?」
なに?・・
「昨日のこと?
あれは社長が・・」
「相手が
社長だったら
何でも言うこと
聞くんですか?
何でも譲るんですか!?」
え?・・
なんでそんなに
怒ってるの?
「そうじゃないけど・・
昨日は
社長もお困りだったし・・」
「困ったのは
僕の方ですよっ」
「え・・
何かあったの?」
「はぁ~・・
いいんですっ
もう終わったことですから。」
何だろう・・・
気になるけど
追及出来ない
オーラがあった。
「それに
兄さん・・
帰って来ないって
どうゆうことですか?」
え!?帰ってない!?
あの後
帰ったものだと
思っていた。
「悪い悪い・・
仕事のキリが
つかなくてさ・・」
「怪我もしたって
言うから
父さんも・・あれで
心配してたんですよ。
連絡くらい
入れてください。
勝手な行動されると
僕が迷惑するんです。」
「そうだな。
悪い・・」
去って行く
チーム長・・・
待って―――








