ジェジュンからもらった
返信メールは
みんなが言っていたような
キラキラした
絵文字いっぱいの
メールではなかった。
シンプルなメール――
私が送った
”ありがとう”メールに
対して
”ありがと”
それだけだった。
もっとジェジュンと
会話がしたくて
完結している
メールに
私は返信をした。
『ユチョンは
平気だったかな?
無事に帰って行くのは
見届けたけど
ちょっと気になって・・』
返って来ないかもと
思いながら
送ったメール―――
返信は
意外と早かった。
でもその内容に
驚ろいた。
『平気じゃないって
言ったらどうするの?』
そんなの考えてなかった・・・
どうしようか・・・
『どうしよう・・
慰める?・・何が
あったか知らないのに
慰めようがないけどね
』
このメールの
返信は来なかった。
会社では
あの飲み会の
話しをする機会は
減っているけど
本気で狙いを
定めた子は
密にことを
進めいているようだし
諦めた子は
その友達を狙って
動いているみたい・・・
ジェジュンと
メールをしている子もいる。
その話しを聞くと
前は焦っていたけど
今は焦らない。
私にも
ちゃんとメールが
来るようになったから――
ジェジュンから・・・
ジェジュンからの
メールは
必ずと言って
良いほど
深夜に届く。
詩的な文章を
つらつらと・・・
夜は人を感傷的に
させるから
そんな内容なんだと
思っていた。
訴えかける様な文・・
他の子が
知らないジェジュンを
私は知っている。
そう思うと
嬉しかった。
寂しいと
聞こえてきそうな
そのメールに
私はエールで返す――
はずだけど
私は人を励ますのが
あまり得意じゃない・・
励まそうと思うと
”大丈夫”とか
無責任な言葉しか
出て来ない。
だから私の出来る
精一杯で
前向きになって
もらおうとメールを
返してた。
着信音を
オフにして
眠っていた私――
いつからか
深夜のメールに
気付くように
着信音はオンに
したままにするようになった。
朝になって
気づいて返信をしても
昨日の夜の
ジェジュンには
届かないから・・・
返信は返って
来ない―――
その時
私を必要と
しているからなのかな・・
私はそれに
応えたかった。
何度かやりとりを
重ねて
飲み会で得た印象と
違うジェジュン・・
もう一人の
ジェジュンに
寄り添って
あげたいと
思うようになっていた。
会って話したい――
私はジェジュンに
自分からメールをした。
深夜に重ねた
メールは
決まってジェジュンから
来て始まる。
私から
送ることはなかったから
緊張する。
『今度のお休み
どこか行かない?』
誘っちゃった・・・
勇気を振り絞って
送ったメールの
返信が来たのは
休みの日になった
深夜だった。
”いいよ”
そう言われて
深夜に
どこ行こうとか
何しようとか
真剣に悩みだして
まずは
待ち合わせ場所と
時間だけメールした。
どうしてこんなに
振り回されているんだろう・・
理屈では
わからないこともある。
ただOKされた
ことだけに
胸が逸るから
これでいい――
寝不足気味の
顔をメイクで隠して
最近気になる
体型は服装で
カバーした。
準備万端で
待ち合わせ場所に
向かう。
飲み会は
3週間も前の話し――
久しぶりに
会える・・・
楽しみに
していたのに・・
近づいて
見つけたシルエットに
ハッとした。
忘れていた顔が
鮮明に思い出された。
ユチョン?―――
どうしてユチョンが
ここにいるの?
ユチョンが
私を見つけた――
柔らかい雰囲気で
こっちを見て
微笑んでいる・・・
この前と別人みたい。
「久しぶりだね・・」
声を掛けたら
”うんうん”と頷いた。
「ジェジュンに誘われたの?
言ってくれたら
私も友達誘ったのに・・」
本当は2人で会う気満々
だったから
”誰か誘う?”なんて
聞かなかった。
なのにジェジュンは
違ったんだね・・
「ジェジュン
遅いね?」
正直
ジェジュンがユチョンを
誘ったことがショックで
それを隠すために
ユチョンの返事も
待たずに
そこまでずっと
一人で話していた。
携帯を取り出した
私が電話をかける相手は
もちろんジェジュン――
でも鳴ったのは・・・・
「え?・・・・・・・」
ユチョンの携帯だった。
ウソ・・・?
私の名前の記憶違い?
「・・ジェジュン?・・・」
「ユチョン・・」
「・・・だよね・・・」
ユチョンで合ってた。
メールは?・・
『ジェジュン?』
またユチョンの携帯が
鳴って
しばらくして
私の携帯に
メールが届いた。
『ユチョン』
携帯画面から
ゆっくり
ユチョンを見えあげた
私に言う―――
「それ、
俺の携帯番号と
アドレスだよ?」
え・・・・
「うそ?・・・」
言いながら
それが事実だって
実証済だから
わかってる。
でも言わずに
いられなかった。
私がメールを
していた相手は・・・
ユチョン!?―――






