あの一件以来

〇〇も気をつけるように

なっただろうから

よっぽど大丈夫だと

思う反面

余計に心配する気持ちに

拍車がかかった自分がいる。


営業を増やすって

言っていたっけ?


ジュンスの顔が

ふと浮かんだんだ。


あいつなら・・・


”どこかいい会社

ないかな”と

聞かれたから――


東方神起~妄想ラブストーリー~


「ジュンス――

いい会社が

あるんだけど・・・」


すでに退社手続きを

取っていた

ジュンスに

〇〇の会社を紹介した。


〇〇のことが

心配だからとはいえ

ジュンスの仕事を

僕が勝手に

決めることなんて

出来ない。


だから

ジュンスが会社を

見て決めてくれればいい。


無理強いは

していなかったけど

幸いジュンスは

〇〇が働く会社が

気に入ったみたいだ。


すぐに採用されて

働き始めた。


ジュンスがそばに

居れば

少しは安心できる。


ちゃんと〇〇に

危険がないように

見張っておくように

それとなく伝えたし・・・


伝わってる・・よな?^^;



東方神起~妄想ラブストーリー~


「新しい職場は?」


自分の実力とやらは

発揮できてるのか?――



「いい会社だよ。

働きやすいし・・

チャンミン、

そんなに俺の

仕事に興味ある?」


うん・・ない。

全然ない――


東方神起~妄想ラブストーリー~


「気になるのは

〇〇さんだろ?

ウッハハハハ・・」


そうだよ――


「〇〇さんの営業は

全部俺が引き継いだから

大丈夫!

新しい案件も取って来て

〇〇さんに仕事

回せてるし。」


「ふーん・・」



”ありがとう”の

変わりの相槌――


「案件って言っても

そんな大きいのじゃ

ないから申し訳ないんだけど・・

ウハハハハ」



東方神起~妄想ラブストーリー~



僕はジュンスの

話しを聞きながら

思った。


ジュンスは自らの

意思で規模の小さな

会社に移った。


だけど〇〇は違う・・


仕事は大きさじゃない?

そんな風に

割り切れているんだろうか・・


誰もが目にするような

大きな広告を手掛けてきた

〇〇が今は

限られた人の目にしか

触れない仕事を

している。


〇〇がそれについて

何か言うことはないけど

実際にはどうなんだろう・・



東方神起~妄想ラブストーリー~


「それにしても

まさか〇〇さんと

一緒に仕事が出来るとは

思わなかったな~。

仕事は早いし

出来上がってくるものも

凄いし・・・うっははは

綺麗だしウッキャキャキャ」


「ジュンス・・・」


「ウハ・・○○さんって

本当に綺麗だよな。

前の会社にいるときは

遠くからしか見たこと

なかったから・・」


!!?ジュンス!?

何考えてる?


おかしなこと

考えたら・・・・


ま、ジュンスに

負ける気はしないけど。


でも一応――


「〇〇って

あぁ見えて

料理も掃除も出来ないし

メイク取ったら

誰かわかんないんだよね・・」


「え!?そうなの!?!?」


ジュンスが相当

驚いているけど

全部ウソ・・


これで〇〇のこと

狙う気にならないだろ♪





それから何日かして

一般公募のことを

社内のイントラで知った。


〇〇に言うべきか

正直悩んだ・・


今の〇〇は

仕事に不満を

持っているようには

見えないから。


東方神起~妄想ラブストーリー~


募集要項を

プリントアウトした

用紙をずっと

渡せないでいた。


そんな時

〇〇がある広告の前で

立ち止まったんだ。


うちの会社でしか

出来ない仕事――


〇〇はそれが

やりたかったと

口にした。


だから僕は

〇〇に

持ち歩いていた

一般公募の

募集要項を渡した。


諦めるのは

まだ早いんじゃないか?


〇〇が辞めた理由は

ほとんどの人が知っている。


同じ目にあった人も

いる。


権力者は必ずしも

慕われているわけじゃない。


権力を持ち過ぎた

井上部長を疎ましく

思う上層部もたくさんいる。


その層が

密かに動いている噂もある。


今が

チャンスだと思うんだ。


戻りたいと思うなら――――


〇〇なら

出来るだろ?・・