ユチョンの深いキス――
キスしただけなのに
侵されたみたい・・・・
息も体温も
あがってしまうキスに
薬品庫を出て
研究室に
戻っても
頭がぼーっとして
クラクラする。
「〇〇さん?
大丈夫ですか?」
「本当だ!
すごく顔が
赤いけど
熱でもあるんじゃない?」
「目も虚ろですよ??」
研究室で
私の顔を見た人たちが
心配して声を
かけてくれるけど・・・
「違います!大丈夫です、
大丈夫です!」
ユチョンのキスに
ぽーっとしてるだけなんて
恥ずかしくて
顔向けもできない。
きっと茹でタコ状態の
自分の顔を鏡で
確かめる勇気もない。
ただ熱い・・(//・_・//)
お昼もほとんど席を
外していて
研究が疎かになっていたから
みんなが
帰って行っても
研究室に残っていた私――
時間が経つにつれて
和らいでいくはずの
ドキドキは
今も収まらない。
ユチョンのキスが
こんなにも
私をおかしくさせるなんて・・
魔法が解けて
しまった方が
いっそ楽だったのでは
ないかと思うほど
胸が苦しくて
たまらない。
「なぁ~
まだ帰んないの?」
っっ!!
机に向かって
座って居る
私の後ろから
ユチョンが
覆いかぶさるように
デスクの両脇に
手をついた。
真後ろにいる
ユチョン――
覆いかぶさられて
身動きが
取れなくなった。
「・・・ユチョンは
終わったの?
もう帰るの?」
「うん・・終わった。」
「そうなんだ。
私はもうちょっと・・」
先に帰って
いいよって
言おうと思った。
でも言う前に
ユチョンが言った。
「早く終わらせろよ
待ってるから。」
って・・・
え・・!?!?
えぇぇぇぇぇ(//・_・//)
耳元でそんなこと
囁かれたら
私に何ができますか・・・
プチンと
研究への集中力は
切れた。
「・・終わったの?」
そう言われて
頷く。
「俺のため?」
ユチョン!!!
「そんなわけ
ないじゃん!!」
ユチョンを跳ね除けるように
勢いよく
立ち上がった。
恥ずかしすぎると
こんな態度に
なってしまう・・・
でもユチョンは
私が照れているのが
わかるのか
ハハっと笑って
私の手を取った。
「じゃあ行くか。」
行く?・・・
帰るって意味だと
思った。
ユチョンの車に
乗せられて
知らない道を
走って行く。
「ユチョン・・
どこか行くの?・・」
「ん?帰るだけだけど?
俺の部屋――」
ん?・・
え?えぇぇぇぇぇぇ!?
俺の部屋??
ってユチョンの部屋!?
こんな時間に!?
ユチョンの部屋!?
どーしよー!!!!!!!



