こんな時間に

部屋を飛び出して

行ける場所は

一つしかなかった。


弟の部屋――




東方神起~妄想ラブストーリー~


「姉さん!

こんな時間に

何の用だよ?」

「泊めて―――」


驚く弟を

押しのけて

強行突破で

部屋に入った。


「何?

喧嘩??」



迷惑そうな中にも

姉の不幸話に

興味津々の弟――


自棄酒をしながら

全部話した。


「ウハハハハ。

お互いに嫉妬したって

ことでしょ!?

好きなんじゃん。

帰れば?ユチョンさんも

心配してるよ。」


そう言って笑われた。


「うん・・」


そうなのかな?

そんな簡単なこと?・・


だってユチョンは

彼女と・・・・・


今日は

帰りたくないから

そのまま泊まった。



東方神起~妄想ラブストーリー~


次の日

会社に行ったら

偶然ユチョンと

一緒になった。


今日は早いんだね・・

起きれたんだ?

・・じゃなくて

眠れなかったのかな?


ユチョンの目が

赤かった。


「昨日は・・ごめん・・」


ユチョンが

申し訳なさそうに

謝る言葉――


返すことができなかった。



「・・・」


「どこに?」

「ジュンスのところ。」


ユチョンが安心した

顔をした。


一応

心配してたんだ・・


何かそうゆうのって

久しぶり。


魔が差しただけ?

それはマンネリ化

し過ぎたせいなの??


だったら――



「しばらく

ジュンスの

ところに居ようかな・・・」



東方神起~妄想ラブストーリー~


「〇〇・・・」


ユチョンが

謝ろうとしているのが

わかったから遮った。


「もういいよ。

済んだことでしょ・・

それに彼女のことは

好きじゃないって・・」


ユチョンを見たら

頷いた。


「一緒にい過ぎた

せいだよね。

少し離れよ?」


別れるためじゃない。

これからも

一緒にいるために

少し距離を置くだけ。


冷却期間――


今の私たちには

それが必要なんだよね。



東方神起~妄想ラブストーリー~


「おっ!〇〇。

今日は来ないかと

思った。遅かったな。」


フロアに着いたら

部長が一人で掃除を

していた。


これもやめなきゃね・・

ユチョンを不快に

させてしまうから。


「あ、すみません。

部長・・明日から

朝早く来れないかも

しれません・・」

「ん?」


「引っ越したんです。

前より遠くなちゃって・・」


ジュンスの家が

会社から

遠くなったのは

本当のこと。


気まずそうな

私の気持ちを

察してくれたのか

部長はただ一言

”そうか”と

言っただけだった。


明日からこの時間は

無くなる・・・


部長と過ごす

二人きりの朝の時間――


淋しい・・・


そんな風に

思った私は一体誰が

好きなんだろう。


ユチョンとやり直すために

距離を置こうと

言い出したくせに

部長に逢ったら

自分の気持ちが

わからなくなった。