俺のおかげで

勇気が出たと

言った〇〇に

俺は告げる。


東方神起~妄想ラブストーリー~




「〇〇のためじゃ

ない。俺のために

したんだ・・・」



〇〇を

ユチョンのところに

行かせたくなくて


ユチョンと

別れさせたくて――



「〇〇・・俺は・・」


「店長!

私・・ユチョンが

好きだったんです。

別れたかったくせに

別れたら泣けるほど・・

ユチョンが

好きだったんです。」


そして○○は
俺から離れて言った。

「人の気持ちなんて
そんなにすぐに
変わるものじゃ
ないですよ。
変わったら
おかしいでしょ?」


哀しい顔をして

笑うと

〇〇は走って

店を出て行って

しまった。


東方神起~妄想ラブストーリー~


自分の気持ちを

伝えることすら

許されなかった。


「ジェジュン!

昨日はどうだった?」


何もしらない

ヒョンジュンが

店に来た俺に

声をかける。


「もしかして

フラれた?」


暗い表情の

俺を見て

察したみたいだ。


仕方なく

状況説明をした。


「まだユチョンが

好きだって・・」


「でも別れさせたのか!?

すげー!!」


からかってるのか

何なのか

ヒョンジュンの

テンションに

ついて行けない。

店の中にいるはずの

〇〇を探した。


スタッフたちと

話している

〇〇と話すことが

出来ずに

店の開店時間を

迎えた。

東方神起~妄想ラブストーリー~


〇〇はいつもと

変わらないのに

俺と視線を

交えることだけは

しなかった。



ユチョンと別れさせた

俺を避けているの

だろうか・・・


昼休みまで

一度も〇〇と

目が合うことは

なかった。



「あれ?ユチョンは?」

「昼休みになった途端に

出て行ったみたいだけど。」


聞こえてきた

スタッフ同士の

会話。


昼休みに

なった途端に・・


不思議に思い

ながら俺も

昼休憩に

出ようと

上着を羽織った。


目線だけは

店の中を

見渡しながら

〇〇を自然と

探していた。


〇〇はいなかった。


まさか

ユチョンと一緒に?

どこへ・・・


呆然として

座り込む俺は

いつの間にか

店に一人に

なっていた。

東方神起~妄想ラブストーリー~

静かになった店――

突然扉が

開いて

〇〇が入ってきた。


「あ・・」

「あ・・・」


声が重なった。


「携帯忘れちゃって・・」


〇〇はそう言うと

俺の横を

通り過ぎようとした。

「〇〇!」


慌ててその手を

掴んだ。


体をビクッとさせて

〇〇は立ち止まった。


驚かせて――

「ごめん・・」


「いえ・・」

東方神起~妄想ラブストーリー~


「後悔してる?」


ユチョンと別れたこと

後悔してるのか?


「店長・・

後悔はしてません。

ずっと思っていた

ことですから。

でもあっさり

し過ぎて

こんなもんかなぁ~て。」


「最初に考えてた

別れ方の方が

良かったか?」


「どうかな?」

〇〇は

冗談にして笑った。


そんなことを

話していると

また店のドアが

開かれた。