東方神起~妄想ラブストーリー~


「よぉっ!

元気か~?」


「ユチョンさん

呼び出して

置いて遅いですよ!」


〇〇と約束した

場所に30分遅れで

到着した俺に

怒っている。


「悪い悪い。

お詫びに今日は

〇〇のいうこと

何でも聞いてやるよ。」

「え~そんなの・・・」


「じゃっ

行きたいとこないなら

俺が連れまわす!!」


東方神起~妄想ラブストーリー~


そう言って

ゲームセンターに

連れ込んで

ゲームをする。


「ユチョンさん

ゲームがしたくて

呼び出したんですか~?」

「さっきから

不満タラタラだな?」


つまらなさそうに

立っている

〇〇に対戦するように

促す。


「私やったことないし・・」


最初は

嫌がっていた

〇〇は一度要領を

覚えると

ハマりだした。


「お前

結構ハマりやすい

タイプ?

好きになると

やばそうだな?」


「そんなこと

ないですよ!」


そんな会話を

しながらも

お互い本気で

対戦ゲームに

熱中していた。


東方神起~妄想ラブストーリー~

「よしっ!

俺の勝ちだな♪」


結局ここで

いくらお金を

落としたのか・・・


俺の勝ちで

ゲームセンターを

後にして

次は水族館へ―――


これは〇〇の

リクエスト。


リクエストしないと

ろくなところに

連れて行かれないと

悟ったのだろう。


移動中

〇〇の携帯が鳴る。


「出ていいぞ?」

「はい・・」


画面を眺めて

悩んでいる

彼女の携帯を

横から覗き込んだ。


「どうした?」

「いえ・・最近

知らない番号から

よくかかってくるんです。」



「ん?・・それは

でない方が

いいんじゃない?」


俺が〇〇の

アドレスから消した

あの番号だった。


「ですよね?やっぱり・・

そうします。」


ヨンファ・・ごめんな!!



東方神起~妄想ラブストーリー~


水族館の中は

薄暗く

水槽だけが

青く揺らめいた

光を放っていて

神秘的だった。


大きな水槽の

中を泳ぐ魚を

見つめる

〇〇の横顔を

密かに

見つめていた。


静かだった

空間がざわつき

始めたと思ったら

団体客と一緒になって

しまった。


押し寄せる

人の波に

俺は思わず

〇〇の手を

握った。


「え?」


びっくりして

俺を振り返った

〇〇。



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「迷子になるなよ~」

「もぉっ!!子ども扱い

しないでくださいっ」


そう怒ったくせに

俺の手を

放そうとはしなかった。


〇〇と手を

繋いで歩いた。


「お前

大丈夫なのか?」

「何ですか?」


「・・だから・・」

「あ・・

知ってたんですか?」


「昨日知った。」

「それで誘って

くれたんですか?」


彼女は

キラキラした目で

俺を見た。


正直

その目に少し

ドキっとした。


「大丈夫です。

こうゆうの

慣れてますから。」


彼女はどこまでも

明るかった。


彼女の笑顔を

心配して

呼び出したのに

結局

俺が笑顔に

させられた。



いつもの場所まで

〇〇を送って行く。


家の近くの

この場所で

今までは別れていた。


でも今日は違う。


「もう少し走って

もらってもいいですか?」


〇〇に言われるまま

車を走らせた。


「ここで・・」


「ここ?」

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「あそこが家です。」


マジ!?・・


家の中で

迷子になりそうな

くらいの家・・・


「そう・・なんだ・・

すっげぇ~・・」


「フフ・・

みんなそう言います。

それで離れて行きます。

お前とは

付き合えないって・・」


確かに・・


こんな豪邸に

住んでいる彼女と

付き合うのは

大変だと退いて

しまう気持ちもわかる。


「どうして

俺を連れてきた?」

「もうバレちゃったから・・

それに

ユチョンさんも

私に秘密を話して

くれたでしょ?

だから・・かな。」


少し淋しそうな

表情をした〇〇―――


俺も離れて

行くと思ってる?


東方神起~妄想ラブストーリー~


今日初めて

〇〇に会いに来た

意味が出来たよ。


俺は隣のシートに

座る〇〇に顔を近づけ・・・



優しく唇を

重ね合わせた。


突然のことに

目を見開いて

居た〇〇も

次第に肩の力を

抜いて目を瞑った。



「じゃぁな――

おやすみ。」

「お休みなさい。」


車を降りて行く

〇〇は俺の

キスで笑顔を

取り戻していた。