アニメも途中までしか見たことないし、前回の舞台も見ていないけれど、近くの映画館でLVがあると知って急遽行ってみました。聞き覚えのある名前の俳優さんが多いけれど、演技を見たことあるのは「弱虫ペダル」に出ていた3人(植田圭輔、北村諒、安里勇哉)のみ。ついていけるのか?と不安はあったものの、楽しく鑑賞してきました。

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LVは開演前に特典映像があるとのことでしたが、おそ松ブラザーズから出番前のご挨拶でした。途中映像が乱れたところがあったからと、終演後にも再度流してくれるスタッフさんの配慮!素晴らしい。


さて、本編。なんだか盛りだくさんすぎて順番があやふや。のっけはF6だったような…とにかくいきなり映画館でもライトが点滅し始めてビックリ!そういうノリなのか〜。
それにしてもF6、これだけの高身長男子、よく集めたな…と。アニメほどではないけれど、ラストでおそ松ブラザーズと並んだ時の遠近感がおかしかった…。後列のF6の方がでかい(笑)

コメディって難しいとよく聞きますが、この舞台は、台本はもちろんあるけれど、その瞬間のやり取りを楽しみながら演じている様子が随所に見られて、それもまた見ていて楽しいし、微笑ましい。それは、この舞台の根幹である6つ子のキャラクターを、役者たちがしっかり意識して動いているからだろうと思う。第1作目とメンバーが替わっていないということもあってか、互いの距離感もよくわかっているんだろう。植田チョロ松が、思わぬところに打撃を受けた時も、みんなが芝居しつつ懸命に背中さすったり、場をつないでいる様子が可愛らしかった(笑)

高崎おそ松は、明るいバカを好演。ギャンブル好きでエロいことにも素直(笑)で、考えなしだけど、どこか憎めない。
柏木カラ松は、ナルシストも突き抜けるとここまで気持ち悪くなるのか…というくらいのウザさが、見事!(褒めてる)
植田チョロ松は、役柄的にも役者本人的にも鋭い突っ込み担当。間髪入れずのタイミングは絶妙。この人は周りをよく見ているなぁと思う。
北村一松は、やる気のなさを全身で表現。立ち姿きれいな人なのに流石…。やる気がないくせにカラ松に対する毒舌の鋭さはアニメそのもの。
小澤十四松は、何を考えているのか誰にもわからない得体の知れなさをはつらつと演じていて、だんだん愛らしくなる。
赤澤トド松は、要領がよくてあざとくて、一歩間違うと腹黒くなりそうなところを、微妙なさじ加減で演じている。

F6(井澤勇貴、和田雅成、小野健斗、安里勇哉、和合真一、中山優貴)は、とにかく華やか。アニメと同じく、聞いていてむず痒くなるような台詞を、大真面目に演じている6人に拍手でした(笑)ライブのとこで、「このブスども!」と言った和田カラ松が、すかさず植田チョロ松に「本当は礼儀正しいやつなんです」みたいなバラシをされて動揺している様子をカメラに抜かれてて微笑ましかった。

6つ子ならではのわちゃわちゃした話あり、1人1人に、スポットをあてた話ありで、盛りだくさん。特に捨て子の話で、あまり感情出さない一松が「ベビ松〜」っていいながら、ぐしゃりと泣き顔になっていく姿にホロリとさせられたり…。

2.5次元の舞台も随分支持されるようになったけれど、まだまだ「芝居」と分けられるような言い方をされてしまうことも多い。私自身そう思っていた時期もあったけれど、数年前にたまたまチケットを取ってみたLVがきっかけで、劇場にも足を運ぶようになった。原作が漫画やらアニメであることが多いから、軽くみられてしまうところがあるのかもしれないけれど、既にその原作に対するファンがいて、それぞれのキャラクターに対して強い思い入れを持っている作品に挑むのは実は大変なことだと思う。似てないということがハードルになるし、顔だけ似てればいいというものでもない。その風貌だけでなく、動き方、話し方、目線、表情、関係性などを、原作を大事にして創り上げてくれる。初めて2.5次元の舞台を見た時の感想は、「すごい!生きてる」という感動と「あぁ、この作品の大事なとこをわかってくれてるなぁ」という安堵だった。

おそ松さんも同じ。全力でオタ芸したり、お尻出したり(笑)、縛られたり、ヤバい単語を連呼したり…おおよそ普段の彼らでは演じないだろうキャラクターを真剣に演じていた。だから、観客は嬉しいし、楽しいんだろう。

個人的に今回心を鷲掴まれたのは、あの差し歯をもろともせずに、いい声で滑舌素晴らしかった窪寺イヤミでした!結局イヤミの病気なんだったんだろう…気になるわ〜。