似ている人かしら?
夜半に、ふと目が覚めて金縛りにあったことがある。目の前に何やら怖い人が現れた。ベッドに横たわっている私に、その怖い人が迫ってきた。怖くて逃げようとしたが、起き上がることが出来ない。身体がベッドに張り付いていた。全く動かない。
(どうしよう? )
咄嗟に叫んだ。
「キティーミミちゃん! 」
何だか、わからないが、思わず叫んだ。
「キティーミミちゃん、助けて!」
するとすぐに怖い人は消えた。
思わず叫んだ名前は、ぬいぐるみの名まえである。かの有名な、はっきり言えば、ハローキティーのぬいぐるみ。
今はこのデザインのものは販売されていないかもしれないが、赤いワンピースを着てウサギの耳のカチューシャをしている。それでキティーの後にミミを付け、「キティーミミ」という名前にした。「ネコ」なのに「ウサギ」を真似ているところが、何ともイジラシイ。
名まえを付けると人形に魂が宿るというが、名まえを呼んだら金縛りが解けたのだから、私のぬいぐるみも、ただのぬいぐるみではないかもしれない。このぬいぐるみを、今は埃でよごれると嫌だから戸棚の中に置いているが、買ってしばらくは、デスク横の椅子に座らせていた。
高さ60㎝くらい
随分前のことだが、何かの雑誌対談で作家の田辺聖子さんの写真を見かけたことがある。その写真には彼女と一緒に高さ60センチくらいの人形が写っていた。きれいな着物を着せられ、白いレースの掛かった素敵な椅子に座らされていた。写真を見た瞬間に、田辺聖子さんは、私と似ているところがある人なのかもしれないと思った。
田辺さんの本を数冊しか、それも学生時代に読んだきりで、ちょっと恐れ入るが。
最近になって(この記事を書いた2011年頃)田辺聖子さんが大のスヌーピーファンであることを知った。ハローキティー大好きの私と、やっぱり似ているではないか!
直感が当たって驚いたが、当たっていたことがちょっと嬉しかった。どうでもいいような小さな出来事だったけれど。今後も、ピーンと来たりしたときは、自分の直感とやらを信じてみようかと。
2011-04-19 15:43 ウェブリブログ「小さな予言者」に掲載。
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