全譯『大方広佛華嚴經』巻下(江部鴨村 訳,昭和10年)
348〜349頁
仏子よ、菩薩大士に十種の持力がある。
十種とは何んであるか?
一には仏の持力である。
二には法の持力である。
三には衆生の持力である。
四には業の持力である。
五には願の持力である。
六には行の持力である。
七には境界の特力である。
八には時の持力である。
九には善の持力である。
十には智の持力である。
仏子よ、これが菩薩大士の十種の持力である。もし菩薩大士がこの持力に安住するならば、すなわちあらゆる法において自由の持力を得るだろう。
(旧字体、旧仮名遣いは改めました)