譯『大方広佛華嚴經』巻下(江部鴨村 訳,昭和10年) 

305〜306頁

仏子よ、如来のみもとにおいて見聞し、供養し、恭敬して種(う)うるところの善根は、説くことができず、喩(たと)えることができない。なぜなら、如来は不可思議であって、思慮分別の及ぶところでないから。
仏はただ所応にしたがって喩を設けたもうのみ。
仏子よ、菩薩大士は如来のみもとにおいて見聞し、恭敬し、供養して、種(う)うるところのもろもろの善根をかく知見する。』

(旧字体、旧仮名遣いは改めました)