譯『大方広佛華嚴經』巻下(江部鴨村 訳,昭和10年) 
75〜77頁

また海中に功徳荘厳窟と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩がそのうちに居住せられた。
而してまた毘舎離城の南に善住と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
巴連弗邑(ぱれんぶつゆう)に金灯僧伽籃と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また摩偸羅(まゆら)国に長養功徳と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また拘陳那耶(くちんなや)国に法座と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また清浄彼岸城に牟真郷陀功徳(むしんりんだくどく)と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また摩藺陀(まらんだ)国のうちに無礙龍王建立と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また甘菩(かんぼ)国に最上慈と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また真旦(しんたん)の国土に那羅延(ならえん)山と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また疏勒(そろく)国の国土に牛頭(ごづ)山と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また罽賓(けいひん)の国土に鬱提尸(うつだいし)山と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また難提抜檀那(なんだいばつだんな)城に梯羅浮呵(ていらぶか)と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また菴浮梨摩(えんぶりま)国に正治邪曲と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。
また乾陀羅(けんだら)国に寂静窟と名づける菩薩の住処があって、昔からもろもろの菩薩が常にそのうちに居住せられた。』

(旧字体、旧仮名遣いは改めました)