そして、お久しぶりです。

2年ぶりの九州場所です。

白鵬関がとうとう引退してしまいました。
一人横綱の照ノ富士関の活躍は本当に見事ですが、そろそろ次の時代のためにも新しい横綱候補が現れてほしいですね。

近頃では、セ・リーグにもDH制を導入すべきとの論調がありますが、私は断固反対です。

 

わずか12球団しかない日本のプロ野球に幅広さと奥行きを与えているのが、DH制のあるリーグとないリーグによる2リーグ制だと、私は思っています。

 

両リーグでDH制を採用してしまったら、2リーグ制の意義すら疑問視されることになりかねません。

 

また、今後もし経営の苦しい球団が出てきた場合など、1リーグ制への移行論議が加速し、日本のプロ野球の衰退につながりかねない事態になることが容易に想像できます。

 

昨日、ある評論家の方の、セ・リーグにもDH制を導入しいずれ1リーグにという記事を読みました。この方は私が子供のころ広島で4番を打ち、巨人のエースといわれた投手を打ち砕いて引退を決意させたというエピソードを持つ、素晴らしい打者でした。

そのような方に対して本当に大変失礼なのですが、はっきり言って冗談ではありません。

 

両リーグでのDH制導入がどのような事態を招くことになるのか、そして、そんなことを論ずる前にもっとやることがあるのではないか、考えてみませんか。

 

私は、先ほど書いた狭い球場の影響もあり、セ・リーグの野球が以前と比べて少し雑になってはいませんか、と問いたいです。

緻密な戦術、高い技術は日本の野球の宝だと、私は思っています。

 

結果を深く考えずにドラスティックな変革を議論するより、まずは今あるものを見つめ直してみませんか。

 

そうすることによって正しく歴史が繰り返し、セ・リーグが優勢の時代もまたやってくるのだろうと、私は思います。

さて、昨今話題のDH制の有無はどうでしょう。

 

私の考えるDH制のメリットはこうです。

・普段レギュラーで出場している選手がどこかを痛めた場合、守備につくのは無理でもDHでなら出場できるというケースは多い。

・長い連戦が続く場合、または主力選手にベテランの選手がいる場合、主力選手たちを交代で時々DHで起用することによって負担を軽減することができる。

 

シーズンは長く、毎日のように試合はありますから、守備では劣っても打力に優れた選手をDHで起用すればいいという具合には、なかなか行きません。

セ・リーグの試合を主に見ている人たちには、残念ながらこのことにはなかなか気付いてもらえません。

 

確かにこういった意味ではDH制があるほうが、長いシーズンにおいては主力選手たちがよりよいコンディションでプレーすることは可能でしょう。しかしこれが、わずか18試合の交流戦や日本シリーズなどの短期決戦で大きなレベルの違いに結びつくとは考えにくいのではないでしょうか。

 

ましてや、パ・リーグがDH制を導入してからおよそ45年経ちます。

リーグ間のレベルの差はDH制の有無が原因などという論調は、私にはどうも納得がいきません。

この間の日本シリーズの結果を見ても、セ・リーグが優勢の時代もあればパ・リーグが優勢の時代もあるのですから。