私は現在、見ていて気になるチームや面白いと感じるチームはありますが特にどこのチームのファンというわけでもないので、普段から12球団をまんべんなく見ています(そのように心掛けているのではなく、自然とそうなっています)。
多くのチームの試合を見、私がセ・リーグとパ・リーグの違いで一番大きいと感じるのは、球場の広さです。パ・リーグでは1990年代に川崎球場や藤井寺球場を使用しなくなってから、いわゆる“狭い球場”が姿を消し、2004年に日本ハムが札幌に移転してからはパ・リーグの本拠地球場はすべてある一定以上の広さを持つようになりました。
広い球場での試合は当然のことながらホームランが出づらくなります。したがって長打に頼っていてはなかなか得点できず、わずかな隙をついて少しでも先の塁へ進むことが重要になります。今年の日本シリーズ第2戦で、栗原選手のライト前ヒットで一塁ランナーのグラシアル選手が三塁を陥れたのを覚えている方も多いでしょう。
逆に、ホームランが出づらいかわりに外野手の頭を越えるような打球は増えます。広いグラウンドで外野手が頭を越されてしまったらすぐに得点に結びついてしまいますから、相手ランナーの必要以上の進塁を食い止めるには打球処理のうまさ、守備範囲の広さ、肩の強さにおいて一定以上のレベルが求められます。
ピッチャーの側から見れば、球が多少高くなってもホームランになる可能性はあまり高くないので、安心してパワー勝負をすることが出来ます。
セ・リーグでは東京ドーム、神宮球場、横浜スタジアムなど比較的狭いと言われる球場が多くあります。このような球場でパワー勝負をしていては一歩間違えるとすぐにホームランになってしまうという危険性をはらんでいるので、ピッチャーはパワーよりもとにかく低く、丁寧に、ということが優先されます。
守備面はどうでしょう。かつて阪神と広島に在籍した赤松選手のコメントで読んだのですが、広い甲子園球場では目いっぱい追っても追いつけない打球も多く、もっとうまくなりたいという気持ちを駆り立てられたが、市民球場(マツダスタジアムではなく旧広島市民球場のことです)では追いつけるはずの打球がフェンスを越えてしまい、何度も悔しい思いをしたとのことでした。
私にはどうも、狭い球場が投手、野手(今回は主に外野手を例にあげましたが)ともに技術のレベルアップのチャンスを奪っているのではないかと感じられます。
パ・リーグでいわゆる“狭い球場”がなくなって以来の約20年間の蓄積が、現状に結びついているのではないか、と思うのです。
