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昨年に見ただんじりや太鼓台・屋台などをじっくりアップしていきますが、なかなか編集する時間が無い今日この頃です。
決して手抜きというわけではないですが、今回も昨年などに見た彫物より図柄紹介をさせて頂きます♪
今回も合戦ものではないんですが、私が好きな図柄で太平記の中の一場面である「後醍醐天皇隠岐より帰る」をご紹介します。
この題材もトップ画像の旧市上町の開さんをはじめたくさんの彫物師さんが彫られておりますが、合戦ものではないという事でしょうか、土呂幕などのメイン処に彫られることは少なく、地車などでは枡合などに彫られる事が多く、よく見ないと見つけられない図柄かもしれません。
また、播州では「名和長年後醍醐天皇御迎の場」の呼び名で松本義廣師などの名彫物師が腕を振るっており、地車の枡合より大きな部分であるため、枡合では感じられない迫力を感じます。
今回はお話ししたように開さんも数多くこの作品を彫られているので、開作品を中心に見て頂きましょう♪
図柄場面紹介の前にこの題材の主人公である後醍醐天皇の事をお話します。
後醍醐天皇は、鎌倉時代後期から南北朝時代初期にかけての第96代天皇にして、南朝の初代天皇である。ただし、歴史的事実としては在位途中に二度の廃位と譲位を経ている。諱は尊治。ちなみに一時は味方となった足利尊氏の尊という一字は、この尊治から取っている。そして、鎌倉幕府を倒して建武新政を実施したものの、間もなくその足利尊氏の離反に遭ったために吉野入りし、南朝政権を樹立したという人物である。
そして、この題材の場面はというと、太平記はじめの頃の名場面で、時の権勢を誇る鎌倉幕府の北条氏に反旗を翻した後醍醐天皇が、北条方に捕らえられ、元弘2年に隠岐島に流されます。しかし、その翌元弘3年(1333)閏2月、近臣である千種忠顕を供に、隠岐島より脱出。伯耆の豪族・名和長年に迎えられたまさに伯耆の国に上陸した場面である。
(だいたい「うぃきぺでぃあ」参照)
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▲まずトップバッターは、言わずも知れた岸和田旧市上町枡合です♪私が初めてこの題材を見て感動した作品だと思います。合戦ものでは無いですが、武将が布を着た人物を背に遠くを見つめる(京の都か?)姿が何とも印象的であります!
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▲アップです。武将の背中が後醍醐天皇であり、背負うは長年では無く、弟の長重に背負われ上陸し、船上山に立て籠もります。そこへ隠岐の判官佐々木清綱が、三千の大軍にて攻め寄せるも、名和一族の奮戦によりこれを討ち破り、建武中興の火蓋を切ったと言われています。
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▲それから、考えるとこちらが名和長年だと推察されます。では、いろいろな作品を見ていきましょう♪
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▲これは、岸和田旧市で曳行されていた作品です。後醍醐天皇が奥に居る珍しい意匠ですね。
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▲昨年、生まれ故郷での曳行を終えた京彫・淡路彫の折衷型。。
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▲昨年見せて頂いた山直地区の作品。奥行きも深く、波間に彫られた逸品ですね。
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▲東灘の九代目小松の傑作。半円の車板に広がる物語♪足元の波がすごい事になっていますね~
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▲元穴師地区の非常に特徴ある現代に蘇った後醍醐天皇の舜さん作品。
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▲熊取町【大宗】の大型地枡合です。後屋根枡合ですが、さすが豪華ですね~
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▲こちらは舜さんが関わった元岸和田八木地区の作品です。これもよく彫られていますね~
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▲はい。今度は播州屋台より。三代目松本義廣の名作。う~ん、、やっぱり豪華ですね~♪時間かかっていますね~
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▲上町のと違って、後醍醐天皇は冠を被っています。。
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▲次も松本義廣師ですが、こちらは二代目の作品です。これは以前姫路の展示会に見に行った時のものです。この作品を見た時、開さん以来の鳥肌が立ちました♪
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▲という事で、アップです♪近寄るとまた凄さを感じさせます。。
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▲そして、この作品では外せない開作品の数々を見て頂きましょう♪シンプルではありますが、御影地区の名作。。
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▲こちらは、跡目が中心となった傑作♪熟成を迎えた、この雰囲気はムチャクチャ良いですよね~
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▲続いては、熊取町の名作より開さん十八番の松良での作品です。よくこの作品を縦の松良にハメましたよね~さすがは、開さん♪作品としても抜群です!
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▲そして、最後は上の松良と時を同じくして彫られた旧市の松良です。大正年間制作ながら、この危険地帯にあり、よくぞ無事に私たちにその姿を魅せてくれています♪

いかがでしたでしょうか?
この図柄は、個人的に彫物の中でもかなり好きな題材で、見つけるたびに何回もシャッターを切ってしまいます。
普通なら合戦ものという見た目も豪華なものに惹かれるものですが、何故かこの意匠に引き込まれていくのが不思議です。。
逆に言うと、合戦ものでは無いこの静の彫物を彫りあげるには卓越した感性が必要のだと思います。
これからも、この彫物に注目していきたいと思います♪